玉木雄一郎「日本の民間ファクトチェックは極めて弱い」SNSプラットフォーマーの責任にも言及「コミュニティノートは良いと思う」

SNS上の情報は、率直に言って「有象無象」だ。信じて良い情報なのかどうか、ユーザーのリテラシーが問われる。国民民主党の玉木雄一郎氏は「大手SNSプラットフォーマーの責任が問われます」と話すーー。玉木雄一郎氏独占インタビュー全6回の第5回。
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大手SNSプラットフォーマーの責任が問われる
ーーSNSの活用に関しては、規制の議論もありますが、この点についてどのようにお考えですか?
変な規制はやめるべきだと考えています。表現の自由を守ることが大切です。ただし、イーロン・マスク氏やマーク・ザッカーバーグ氏が率いるような大手プラットフォーマーには、それに伴う責任があると思います。
具体的には、フェイクニュースのような明らかに誤った情報を防ぐために、プラットフォーマーが自主的にファクトチェック機能を持つべきです。また、アルゴリズムについても、同じような情報ばかりを提示する「エコーチェンバー現象」を防ぐ工夫が必要です。幅広い情報に接する機会を提供し、利用者の視野を広げることが求められます。
このような自主的な取り組みを強化することで、公的な関与や規制を避けることができると考えています。
プラットフォーマーは、秩序を維持するためのガイドラインを設けるべきであり、それは結果的に彼ら自身の利益にもつながるはずです。彼らは「掲示板を提供しているだけ」と言いますが、その掲示板機能で利益を上げている以上、一定の責任を持つべきだと思います。
ただし、私は法律で厳しく規制することには反対です。公的な規制や検閲的な介入を防ぐためにも、プラットフォーマーが自主的にルールを設け、健全な情報環境を維持する仕組みを作ることが重要だと思います。
メディアは一定のファクトチェック機能を持つべき
ーーXのコミュニティノートについては、どのようにお考えでしょうか?
良い仕組みだと思います。ただし、時々コミュニティノート自体が間違っている場合もあります。それでも、「こういう見方もあるのか」と考えさせるような機能を提供する点で価値があると思います。
私は、コミュニティノートを100%正しいとは思いませんが、セカンドオピニオン的な役割を果たしている点で良い仕組みだと思います。
ーー日本のマスコミに対してもコミュニティノートのような仕組みが必要だと思いますか?