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「これだけやれば億り人も夢じゃない」識者が打ち明ける“最強の投資戦略”とは 格差社会で勝ち抜くための超シンプルで簡単な資産形成術

(c) AdobeStock

 日本社会の格差が拡大し続ける中、多くの人が漠然とした経済的不安を抱えている。「ごく普通の一般人」が厳しい現代社会で勝ち抜き、資産を増やしていくにはどうすればいいのか。

 作家の橘玲氏は、リベラルが追求した“公正な能力主義”こそが皮肉にも深刻な分断と新たなカーストを生んだと指摘しつつ、普通の人間が圧倒的な経済的自由を達成するための驚くほどシンプルで堅実な生存戦略を提示する。持てるものと持たざるものの格差が開き続ける根本的な原因から、凡人でも資産1億円を目指せる最強の投資戦略まで、同氏に詳しく話を伺った。短期連載全3回の第3回。

 みんかぶプレミアム特集「格差社会サバイバル」第5回。

目次

AIがもたらすのは、便利さではなく“新たな格差”だ

 ベルカーブとロングテールという視点から見る社会構造は、AIの登場によってさらに複雑な様相を呈し始めている。AIは、事務作業を行う一般的なホワイトカラーや、工場で働くブルーカラーの仕事だけでなく、クリエイティブクラスの仕事さえも代替し始めている。AIが美しいイラストを描き、プログラマーに代わってコードを生成する時代が、すでに到来している。

 これからのクリエイティブクラスは、AIを巧みに使いこなす側と、AIに仕事を奪われ代替される側に二極化していくだろう。知識社会のハードルは、テクノロジーの進化によって、さらに高く、険しいものになっていく。

“脱落エリート”が過激な左派ポピュリズムに傾倒するワケ

 この変化のスピードについていける人と、ついていけずに脱落していく人の格差は、ますます広がっていく。かつては高卒のブルーカラーが脱落の対象だったが、それが今、大卒のホワイトカラーの一部にまで及び始めている。

 アメリカで、右派ポピュリズム(トランプ支持者)だけでなく、左派ポピュリズム(バーニー・サンダース支持者)が台頭している背景には、奨学金で多額の借金を背負って大学を出たものの、満足のいく職業につくことのできない「脱落し始めたエリート(あるいはエリートになれなかったエリート)」の存在がある。この流れは、いずれ日本にも本格的に到来するだろう。

“凡人”でも金持ちになれる…格差社会で勝ち抜くための超シンプルで堅実な資産形成術

 では、誰もがクリエイティブクラスを目指し、ロングテールの厳しい競争に身を投じるべきなのだろうか。必ずしもそうではない。ベルカーブの世界に生きる大多数の人々にも、確実かつ堅実に資産を築き、経済的な独立を達成するための「正攻法」が存在する。

 富を築くための基本原則は、ずっと昔から何も変わっていない。それは、自らの「人的資本(働く能力)」を労働市場に投じて収入を得て、その収入の一部を金融市場に投資し、資産を複利で増やしていく方法だ。このサイクルを回す以外に、凡人が富裕層になる道はない。

 夢のない話に聞こえるかもしれないが、お金持ちになりたければ、まず「働く」しかない。これがすべての出発点である。幸いなことに、日本はビンボーになったとはいえ、いまだにGDPでは世界第四位の経済大国だ。この国で普通に働けば、世界レベルで見れば十分な収入を得ることができる。問題は、その収入をどう活かすかだ。

特別な才能も資産もいらない…経済的自由を実現する“最強の人生設計”

 富を築くスピードを最大化するための戦略は、驚くほどシンプルだ。それは「生涯の世帯収入を最大化する」ことである。

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この記事の著者
橘玲

2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』が30万部を超えるベストセラーに。06年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で2017新書大賞受賞。橘玲公式サイト http://www.tachibana-akira.com/

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