ジャック・マーが頼った銀座の会員制クラブの正体…ゼロコロナを嫌って中国から日本に脱出した富裕層1000人

政治的発言後に消息不明になったアリババ創業者…実はニッポン国内に潜伏していた
11月29日付の英フィナンシャル・タイムズは、中国の電子商取引最大手アリババグループの創業者、ジャック・マー(馬雲)氏が、半年ほど前からニッポンに滞在していると伝えた。マー氏は東京都心に住んでいて、丸の内と銀座の会員制クラブを拠点に活動し、家族と一緒に地方の温泉やスキーリゾートに出かけているらしい。
同氏は2020年10月に「中国の国有銀行には『質屋の考え方』が残っている。担保のない貧しい人たちも融資を受けられる大胆な新規参入者が必要だ」「良いイノベーションは(当局の)監督を恐れない」などと発言し、それが習近平政権への批判と見なされた。その後、アリババやアント・グループは政府による制裁を受け、マー氏は公の場から姿を消していた。
ところで、なぜマー氏はニッポンにいるのだろうか。フィナンシャル・タイムズの記事によれば、マー氏が拠点としている銀座の会員制クラブは、東京に居住し、もしくは長期滞在している中国人富裕層の隠れ家的な社交場になっているという。またルポライター、安田峰俊氏が週刊エコノミストオンラインに寄せた記事によると、ニッポン国内には、ゼロコロナ政策を嫌って中国から脱出した富裕層約1000人が滞在しており、マー氏もその中の一人なのだそうだ。