「勉強などするな!」「おまえ家くらい燃やせ!」アパ社長・元谷芙美子が息子に教えた「運の引き寄せ方」

プレミアム「勝ち続ける人の『運の引き寄せ方』」第7回は、アパホテル株式会社代表取締役社長で『強運 ピンチをチャンスに変える実践法』の著者である元谷芙美子氏のインタビューだ。芙美子氏は自身について「限りなく強運」と断言するが、なぜだろうか。その秘密や二人の息子への教育法を聞いたーー。(ライター・國友公司)
ホテル業界にとって大きな逆風となったコロナ禍をもろともせず、52年連続の黒字経営を記録しているアパグループ。創業50年を超え、昨年4月1日からは創業者の元谷外志雄氏は会長に、長男の一志氏が社長兼CEOに、次男の拓氏がアパグループ専務に就任し、新体制を迎えている。
今後も60年、70年、そして100年と連続の黒字経営が期待されるが、勝ち続けるアパグループが考える「運の引き寄せ方」とは。現在もアパホテル株式会社取締役社長として活躍する「アパ社長」元谷芙美子氏(以下、芙美子氏)に話を聞いた。
これから長男の一志氏を先頭に、次男の拓氏も中枢を担っていくよう体制を変えつつある。勝ち続ける人間になるために芙美子氏が二人の息子へ昔から言い続けてきたことがある。それは、「勉強なんかするな」。
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すでに眠りについている幼稚園児を叩き起こし…
「2代目というとやっぱりいろいろな例があるじゃないですか。跡継ぎをしないといけない、いい大学に行かないといけないと考えすぎたら精神的におかしくなる。だから、ちまちまと勉強なんかして、テストの点数に一喜一憂していたら小さい男になるぞと言って育てました。オーナー一族なんだからから親の力をもってして社長にはなれるからと言っていましたね。でも二人の息子はこんな変わった親の元では自分がしっかりしないと大変なことになると、かえって真面目に育ったんです。学校の宿題は私たちに隠れてやっていたくらい」
たしかに、芙美子氏と外志雄氏には一般人の常識を大幅に逸脱したオーラと感性がある。仕事を終えて夜の11時に帰宅すると、すでに眠りについている幼稚園児の二人を叩き起こし、そのままアパグループがその日購入した土地に連れて行き、「ここに何が建つと思う! 何階建てのホテルか! 何室できるか!」と二人に質問した。