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男の頭蓋骨を爪と牙で粉砕…銃で殺したはずのヒグマが起き上がりまさかの報復!海外研究「ヒグマ被害は年々増加傾向にある」

 クマによる農作物被害は年間5億にも上るというが、はたして人とクマは共生できるのか。作家の小倉健一氏が解説するーー。

今年初めてのクマによる人的被害。大声を出して難は免れたが…

 クマが人間を襲い殺すというような忌まわしい事件が度々起きて、注意喚起がなされたあとでも、クマが人間を襲う事件が後を絶たない。クマの立場にすれば、人間の身勝手な開発によって、生活圏が近くなってきてしまったためだろう。先日(7月18日)も、新潟県湯沢町三国で70代男性が散歩中にクマに左腕を引っかかれ、けがをした。クマは一緒に散歩していたもう1人の男性が大声を出したところ逃げていったという。その事件を報じたメディアの一つである産経新聞(7月18日)によれば「県内では昨年6月、胎内市内で50代男性が登山中にクマに襲われ、左ほほなどに重傷を負った。県内でのクマによる人身被害はそれ以来となる」としている。

 自戒の念を込めていうが、やはりメディアを通してクマによる襲撃事件をセンセーショナルに報じると、クマとの遭遇を避ける方法や遭遇した場合の正しい行動様式を伝えきれていないケースも多いようだ。クマの残虐な事件を報道することで、クマ被害が減るものだと確信するので、私はこうした報道にもやはり意味があると思っているが、もう少し客観的な指標、数字、データを踏まえていったほうがよいようにも感じている。クマは、悪魔でも鬼でもなく、大型の肉食動物であるのだ。

2000年から2015年までヒグマが人間を襲った事件664件を分析。時間の経過とともに件数が増加

 「SCIENTIFIC REPORTS」で公開された「ヒグマによる人間への行動」(G.Bombieriら「Brown bear attacks on humans: a worldwide perspective」2018年10月31日)には、クマとの付き合い方を考えさせられる興味深い研究結果が掲載されている。詳しくは、英語の元論文を読んでほしいところだが、簡単に紹介していこう。

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この記事の著者
小倉健一

1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長就任(2020年1月)。2021年7月に独立。現在に至る。 Twitter :@ogurapunk、CONTACT : https://k-ogura.jp/contact

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