給与ダウンは無理!年収1500万大企業部長、転職期間2年で時給1000円警備員に…地獄すぎる中高年転職市場に絶望

中高年の転職者が増加傾向にある。総務省の「労働力調査」の2023年1~3月期の転職者数は296万人と、前年同期と比べ34万人増加した。年齢別では「25~34歳」が74万人と当然ながら多いが、「35~44歳」が55万人、45~54歳」が52万人。中高年層が全体の3分の1を占めている。
前職の離職理由別では「より良い条件の仕事を探すため」が110万人と最も多いが、「会社倒産・事業所閉鎖のため」「人員整理・勧奨退職のため」「事業不振や先行き不安のため」の合計が全体の10%超もある。
人事ジャーナリストの溝上憲文氏は「求められるスキルと実績、そして働くことに対するエネルギーがなければ転職に成功するのは難しい」と語るーー。
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コロナ禍を経て、欲しい人材像が変わった。特にMRではその傾向が顕著だ
実はコロナ下でIT・デジタル化が加速した結果、仕事のやり方が変化し、今まで培ったスキルが通用しない職種も登場している。対面でのコミュニケーションスキルを得意としてきた営業職の仕事も変わりつつある。例えば医薬品業界の高給で花形職種といわれたMR(医薬情報担当者)だが、最近、大手製薬会社では40代後半以降の中高年社員のMRをほぼ全員、営業職から外し、別の部署に異動させたという。内部の事情に詳しい人事コンサルタントはこう語る。