「今はまだ序章だ」超・高ボラティリティ相場に備える億超えトレーダー、熱い視線を送る銘柄3選

本稿で紹介している個別銘柄:KNT-CTホールディングス(9726)、沖縄セルラー電話(9436)、綜合警備保障(2331)
わずか15万円を手に、先物取引から投資の世界に飛び込んだ下町侍@金融大学(院)(@shitamachizamu )さん。政治経済を学びながら、投資に魅せられ、資産形成の道を自ら切り拓いた彼は、最初の4年間で700万円以上の借金を抱える大敗を経験しました。
それでも投資を諦めず、実業で稼ぎながら自己流のスタイルを確立。今では実業と合わせて年間数十億円を動かすまでになりました。
今回のインタビューでは、下町侍さんがいま注目している銘柄3選を伺いました。インタビュー全3回の最終回。
目次
本当に注目すべきは「ユーロ圏の構造不安」
ーー2025年、ここまでの成績はいかがですか?
大きなトラブルもなく、計画通りに進められています。今年は一言で言うと、 “超・高ボラティリティ相場”になると考えているので、しっかり対策を練ろうと思っています。
SNSでは米国のトランプ大統領の発言が話題になり、彼の発言によって価格が乱高下するのは確かです。しかし、仮に彼がいなかったとしても、世界的に政治・金融が非常に不安定な状態だったことでしょう。
たとえば、ヨーロッパ。実は今、主要国の与党が3年前とはほとんど入れ替わっているのです。政権交代が頻発していて、ECB(欧州中央銀行)も含め、不安定です。これは欧州経済全体の基盤が揺らいでいることの表れだと判断しています。本当に注意すべきは“ヨーロッパの崩壊リスク”ではないでしょうか。
かなり突飛な発言に聞こえるかもしれませんが、ドイツがユーロを離脱する可能性は「ゼロではない」と考えています。あくまでも「可能性がある」程度に留めておくべきだと思います。
もちろん、現時点でのドイツ離脱は現実的ではありません。経済的メリットや政治的ハードルを考慮すれば、短期的にユーロから離脱する可能性は非常に低いといえます。しかし、中長期的には「ユーロ圏の安定性」に対する懸念が徐々に高まりつつあるのも事実です。
たとえば、今年2月にドイツ東部で行われた地方選挙では、与党が大敗し、極右政党AfDが大きく躍進しました。こうした結果は、ドイツ国内での政治的分断や、EU・ユーロに対する懐疑的な意見が一定の支持を集めていることを示しています。
さらに、もし今後フランスなど他の主要国でEU懐疑派が政権を握るような事態になれば、ドイツの世論や政策判断にも影響を与える可能性があります。イギリスが既にEUを離脱している今、ドイツまでがユーロを離れるようなことがあれば、ユーロ圏の主要支柱が崩れることになりかねません。
そうした意味で、ユーロ圏の構造的なリスクや政治的な不安定性は、2025年の世界経済における重要なリスクの一つと捉えるべきだと考えています。