「話題銘柄ほど、リスクの高い商品はありません」資産2億円超のFIRE投資家が注意銘柄・避けたいセクターを教えます!

SNSで「普通の会社員が資産1億円を作るノウハウ」を発信しているここ屋@米国株投資家(@RamTky)さん。米国株投資で2.2億円の資産を築き、夢であったFIREを果たしました。
トランプ関税の影響、今後の米国株の展望について伺いました。インタビュー連載全3回の第1回。
目次
2020年に本格参戦、FIREを目指した理由
ーー投資を始めた時、FIREする時の目標はどんな内容だったかを教えてください。
私は今から10年前に漠然とした将来への不安から投資を始めました。その後、本格的に米国株に参戦したのが2020年のことです。その頃はコロナ禍で外出することも少なく、単身赴任先で投資に関する勉強を狂ったようにしていたのを覚えています。
その頃はじめて「FIRE」という生き方を知ることになりました。当時はまだ憧れの存在でしたがライフマネープランを作成することにより、具体的な金額を設定して1.5億円でFIREしようと決意したのもその頃でした。「子どもがまだ幼い貴重な時期に少しでも一緒にいたい」。これがFIREの目的でした。
ーー1級建築士の仕事をされていたとのことですが、その仕事が恋しくなることはありませんか?
不思議なことにまったく恋しくなりませんね(笑)。建築そのものは嫌いではありませんが、30年も建築に携わる仕事をしてきたのと、そこから脱したいという思いから投資を頑張ってきましたので、今のところ未練はありません。
ーーFIREを果たした今の率直なお気持ちを教えてください。
清々しいのひと言です。人生でこれだけ大きな決断はこれまでなかったかも知れません。今は子育てを中心とした生活をしていますが、徐々に行動範囲を広げてこれから自分らしい人生を取り戻したいと考えています。
今後のS&Pはどうなる?
ーーここからは今年の相場についてです。S&P500が高値を更新し続けていますが、今後の展望について教えてください。
現在は政策金利を引き下げている最中の相場ですから、基本的には上を見ています。関税や景気、雇用やインフレ率など、まだまだウォッチすべき材料は多くありますが、今年はまだ上昇していけると考えています。ただ、いつ調整局面が来てもおかしくないため、警戒だけは解くことはできませんね。
ーートランプ関税の影響は、日本株にとってプラス要素・マイナス要素のどちらが強いと見ていますか?
日本株のことはあまり詳しくありませんが、基本的にはマイナスだと考えています。日経平均株価を支えている企業は、米国への輸出に大きく依存している企業も少なくありません。とはいえ、日本株も米国市場への相関性はかなり高いと思いますので、米国株が上がるのであれば、日本株も連れ高になる可能性があるとも考えています。
ーー関税発動後の相場の反応を見て、ご自身の想定と一致しましたか?
正直なところ関税発動によって、ここまで株式市場が崩れ落ちるとは考えていませんでした。もちろん輸入に頼っている企業に関しては大きな影響があるだろうとは予想できましたが、モノに依存しないハイテク企業などへの影響は限定的だと思っていました。これは私だけではなく多くの投資家がそう考えていたのではないでしょうか。
ーー今後も米国株は上昇していくとお考えですか?その根拠を教えてください。
基本的に米国株は右肩上がりに上昇を続けると考えています。人口の増加、イノベーションに対する寛容性、開かれた株式市場、どれをとっても世界に類を見ない資本主義国家だと認識しています。
しかし、利下げ局面が終わればセクターローテーションがはじまり、金融相場から業績相場に移り変わると考えています。特に2026年は利下げ局面にもかかわらず中間選挙の年となります。例年、中間選挙の年は株価が軟調になることが多いので、少し警戒感を高めたいと考えています。