300万円→3億円超の著名投資家が教える注目銘柄と「これから警戒すべきこと」

本稿で紹介している個別銘柄:清水建設(1803)、淺沼組(1852)、南海辰村建設(1850)、南海電気鉄道(9044)
300万円で株式投資を開始し、5年で1億円を達成した後、現在は3億円超を運用するkenmo(@kenmokenmo)さん。
著書「5年で1億稼ぐ株式投資 給料に手を付けず爆速でお金を増やす4つの投資法」(ダイヤモンド社)はベストセラーに。
中小銘柄にも注目し、「今」の波に乗るのが得意なkenmoさんに、今後注目していく銘柄を教えてもらいました。インタビュー全3回の最終回。
目次
投資での「反省」で必要なこと
ーーkenmoさんは株で大きなお金を動かしていますが、一喜一憂することはありますか?
大きく資金が増えても最近はドーパミンが出るようなことはあまりありません。
今は現物だけでポジションを3億や4億持つので、2%動くだけで800万円減ります。大きく下げると2〜3%は平気で動くので、一日でマイナス1000万円なんて普通に起こります。逆に一日で800万円〜1000万円増えることもある。だから「今日は上がったな、よかったな」くらいの感覚になりますね。
また、僕の場合は「勝った・負けた」ではなく、シナリオと確率で考えています。まず、買うときには株が上がるという「シナリオ」と「投資戦略」、そして「投資アイデア」を立てます。そのうえで、「このシナリオが成立する確率は何%か」「どのくらい上がりそうか」という試算をするのです。
たとえば90%の確率で2倍になる。10%の確率で2〜3割下がる。そういう計算になるなら、全力で行きます。しかし、その10%のハズレを引いたときは、粛々と損切りをします。実際に今回11月の決算では綿密に調査していた主力銘柄で10%のハズレを引いてしまいました。会社の成長シナリオが自分の想定シナリオと異なっていたことが決算で判明したのです。
だから僕は、結果に対して一喜一憂しないですし、「90%の確率で上がると思っていた銘柄が上がった」なら、「やっぱり予想通りだった、よかった」となるのです。反省するのは、「なぜそのシナリオが外れたのか」あるいは「ロット管理をミスったなら、なぜミスったのか」。そういう部分に対してです。
高市早苗政権下の「戦い方」
ーー「高市政権で上がると見る銘柄とセクター」についてお考えをお聞かせください。
今まさに現在進行形で考えているところですが、外せないのは「防衛」「AI」等々。高市首相が掲げた「戦略17分野」が正式に発表されたので、そこに沿う投資を主軸には置くつもりです。「国策に売りなし」ですね。
ただ、AIや半導体はすでに株価が先行していますし、防衛も数年前からテーマとして走っています。だから今は、次の波であるバイオや創薬、先端医療みたいなところがどこかのタイミングでテーマ化する可能性も見ています。
僕の場合は事務所の壁に「高市さんの17戦略分野」を印刷して貼ってあるんですよ(笑)。それを眺めながら、「この銘柄はこのテーマに乗ってるかな?」ってチラチラ見て考えています。こじつけでも構わないのです。何かしらテーマとの接点を探す、というのが今の作業ですね。