株式投資もガッツリ!プロポーカープレイヤー投資家が「買いたい理由」を2つ以上考えるワケ

本稿で紹介している個別銘柄:PostPrime(198A)、オリエンタルランド(4661)
プロポーカープレイヤーの木原直哉(@key_poker)氏は、株式投資で本業を超える利益を稼ぎ出している。木原氏が投資する銘柄には、少なくとも2つ以上の買いたい理由があるという。
木原氏が買いたいと思う銘柄、そして板情報・売買代金と時価総額の視点の重要性などをうかがった。インタビュー連載全3回の第2回。
目次
決まった銘柄選びのルールはない
ーー投資銘柄はどのように決めているのでしょうか?ルールのようなものはありますか。
決まったルールのようなものは持っていません。ポーカーも同様ですが、ルールを固定化すると環境が変化した時に対応できなくなります。どのような方法が最善か常に考える必要があり、変化が必要と考えています。ただし、このような条件の銘柄は買いたい、というものはあります。
買いたい理由が2つ以上あれば投資対象になる
ーー「買いたい」と思うのはどのような銘柄でしょうか?
前回もお話しましたが、代表的なものは以下です。
1. 純粋に売上高や利益が伸びている
2. 市場のトップシェアを持つ製品を有している
3. 次期決算が市場の期待より上方修正される可能性
4. 今期出るであろう利益(会社発表利益ではなくて、自分が予想する利益)と比べて時価総額が割安であること
5. 経営陣の株主に対するスタンス(会社を大きくしたいという気持ちが強いか)
6. 株主構成(創業者や経営者が単独で過半数はOK、同族経営は基本的にNG)
7. ファンドによる買収の可能性(TOBやMBOの可能性)
8. 板及び歩み値で、買い集めている人がいるかどうか
これらの条件が2つ以上当てはまる銘柄に投資しています。また足元の経済状況から、インフレに強い銘柄という点も重視しています。
ーー当てはまる銘柄が見つかったらすぐに投資しますか?
この基準を満たす銘柄はとてもたくさんあります。その中で更に深く調べていき、より期待値が高いと思う銘柄に投資します。
ーー投資するタイミングはどのように決めていますか?
銘柄により様々ですが、例えば良好な決算が見込める銘柄なら決算前に買います。内容が良い銘柄でも目先の決算悪化が予想されるなら、決算を抜けた後に買います。純粋に好決算の後に、決算の良さに比べて株価の反応が小さいと思った時も買うことがあります。
ーー逆に売却はどのようにしているのでしょうか?
株価上昇により割安感がなくなったり、投資した根拠が崩れたりしたら売却します。逆に言えば、投資の根拠が崩れていない中で株価だけが下落しているなら、買い増しを検討します。良いと思って買った銘柄なのに、単に株価が下落しただけで損切りするのは理屈にあいません。ただし全体の市況が悪化して自分の資産が減少している時は、ポートフォリオのリスクを抑えるために、売りたくない銘柄を売らざるを得ないことも多々あります。
板や売買代金を見ろ、時価総額だけでは分からないこと
ーー先ほどの投資したい理由の1~7はファンダメンタルズなどの理由で様々なところで目にしますが、8の板や歩み値はユニークと感じました。デイトレ以外でも板や歩み値は活用できるのでしょうか?