年収1000万モラハラ夫の風俗通いを掴んだ30代女性…「裁判だけはやめて」それでも奪った慰謝料額

「あの人から解放されて、本当にせいせいしました。これからは、誰にも抑圧されない人生を歩んでいきたいと思っています。楽しみです」
そう語るのは、2カ月前に離婚が成立したばかりの安藤夏葉さん(仮名・35)。夏葉さんは長年、夫・京介さん(仮名・38)からのモラハラに苦しめられていたが、ひょんなことから形勢逆転。慰謝料を勝ち取り、離婚することができた。
誰もが羨む高収入イケメンからプロポーズ
夏葉さんは25歳の頃、友達の結婚式で京介さんと出会い、交際。付き合っている時はなんでも自分を優先してほしがる京介さんに苛立(いらだ)つことはあったものの、それは愛されている証拠だと思っていた。
「例えば、友達と遊ぶ予定が先に入っていても夫を優先しないと『なんで、そっちに行っちゃうの? 普通に考えて、彼氏が優先でしょ?』と怒られました。外出する時も、スカートや胸元が開いた服はNG。でも、当時の私は強い独占欲を持つほど、自分のことを好きでいてくれるんだなと嬉しく思っていました」
そして、京介さんは周囲がうらやむ高収入イケメン。年収は1000万円以上あり、裕福な結婚生活ができると思えたことも、別れを切り出せない理由のひとつとなっていた。
2人は、交際から3年半後に結婚。初デートでも行ったレストランでドラマのように指輪を渡され「一生かけて、幸せにするから」というプロポーズを聞いた時、夏葉さんはこれから始まるであろう幸せな結婚生活が楽しみでたまらなくなった。
高収入イケメンの彼と幸せな結婚生活を送るはずが…
ところが、結婚して1カ月ほど経った頃。夏葉さんは夫の意外な一面を知る。それは、仕事が長引き、夕食の時間が遅れたときのこと。いつもは19時に食事の支度をスタートしていたが、その日は帰宅した時点で19時半を過ぎていた。
自分も空腹だったため、夏葉さんは帰宅後、すぐに夕食の準備を開始。手早く作り、20時に夕食を完成させることができた。
しかし、食卓についた京介さんは不満顔。「そっちの都合で食事の時間が遅くなるのは本当に勘弁してほしい。早く帰れないって分かっているなら、作り置きとかして対処しろよ。脳みそ足りないの?」と言ってきた。
夫の口から出た、まさかの言葉に夏葉さんは仰天。言葉が出ず、黙っていると、「どうせ、女が任される仕事なんてたいしたもんじゃないんだから、適当に切り上げてこいよ」と、さらに罵倒。
「こんな人だったのかと、びっくりしました。その日は、泣きましたね。なんで、疲れて帰ってきて頑張って料理をしたのに、そんなことを言われないといけないんだろうって思って」
そして、その日以降、京介さんのモラハラは激しさを増していった。例えば、家で好きなテレビを見ていると「そんなくだらない番組、よく見れるよな」と罵倒。京介さんは独占欲が強く、夏葉さんがひとりで外出するのを禁じた。日用品の買い物は常に一緒に行くよう言われ、スーパーでも単独行動は禁止。