投資信託は中長期で考えよう

みんかぶ編集室
投資信託は中長期

投資信託で収益を上げるためには、長期的な視点を持つことが重要です。

投資信託は、1本の投資信託で多くの投資対象に分散投資しているため、株式やFXと比べると価格変動の幅が相対的に小さい金融商品です。

短期間の売買でリターンを狙うより、長期的に資産を増やすことに適しています。

目次

長期投資のメリット

まずは、長期投資のメリットを見ていきましょう。

主なメリットは以下の3点です。

複利効果が生まれる

長期で投資信託を保有していると、組入銘柄の利子や配当などの発生する機会が増え、さらにその利子や配当にもさらに利息をつけることができます。このように投資で生まれた利益をさらに投資に回し、利益を生み出すこと複利効果と呼びます。

投資は元本の額が大きいほど、大きな利益が得やすいと言われています。そのため、受け取った利子や配当を元本に組み入れていくことで、さらに大きな利益が期待できます。以下のグラフのように運用期間が長期になればなるほど、単利での運用と比べて、得られる利益に大きな差が生まれます。

1年あたりのコストを下げることができる

投資信託によっては、購入時・解約時に手数料がかかる投資信託があります。例えば、販売手数料が3%・信託報酬が毎年1%(税抜)の場合、保有期間によって以下の差が出ます。

保有年数 販売手数料 信託報酬 1年あたり手数料
1年 3% 1% 4%
10年 3% 10%(=1%×10年) 1.3%(=13%÷10年)

投資信託を保有している間、毎年発生する信託報酬を考慮しても、1年あたりの手数料は安くなります。

長期投資をすることで、運用成績に与えるコストの影響を軽減することができます。

収益の安定化が期待できる

長期的に積立投資(積立投資については後述)を行えば、収益の安定化が期待できるといえます。長期積立投資では、短期的な株価の上下に一喜一憂することなく、初心者の方でも安定的な運用を行うことが出来ます。

つまり、長期で積立投資することによって、リスクが抑えられ、収益の安定化が期待できます。

長期投資のデメリット

様々なメリットがある一方で、デメリットも存在します。メリットのみならずデメリットも事前に理解しておくことで、後々「思っていたのと違った」といった認識違いを防ぐことができます。

主なデメリットは以下の3点になります。

すぐに大きな利益をあげることは難しい

当然ですが長期投資は、10年・20年先の将来に使える資産を増やすことを目的としているため、投資を始めてからすぐに大きな利益をあげることは難しいといえます。

そのため、せっかく投資を始めたのに、思ったより資産が増えていないなんてこともあるかもしれません。そんな時は、すぐに資金を引き上げたりせずに、長い目で見るようにしましょう。

長期的な見通しを立てることが難しい

今から、10年・20年先の社会を的確に予測することはとても難しいことです。2020年の新型コロナウイルスの流行のような誰も予測できないことが起こる可能性もあります。

そのため、どのようなことが起こっても対処できるように、事前に資産を分散しておくことが重要になります。偏った資産分配を行っていると不測の事態に、思わぬ損失が生まれる可能性があるので注意しましょう。また、相場が暴落したときに備えて、一定のキャッシュを手元に残しておく、余剰資金の全てを投資に回すことは避けるなど、自身でリスク管理を行っていきましょう。

失敗したときのロスが大きい

長期投資は投資先が着実に成長していくことが前提となっています。そのため、もし長い年月をかけて行った投資が失敗してしまうと、時間的にも金銭的にも大きなロスになってしまいます。

そのようなことを防ぐために、どのような投資信託に投資をするのかをよく考えてから行うとともに、購入後も定期的に投資成果をチェックしましょう。さらに、資産をできるだけ分散し、仮に失敗しても他の資産でカバーできるように資産分配をしましょう。

資産配分と投資期間を決めるポイント

資産運用は長期間での運用を考えることが基本ですが、それだけではなく、投資の目的や期間、予算や投資に回す資産の配分も考えることが大切です。その際に気を付けたいのが、「安全性」、「流動性」、「収益性」という3つのポイントです。減ってしまっては困る資産は「安全性」を、すぐではないかもしれないけれど、使う可能性がある資産は「流動性」を、余裕資産には「収益性」をと、資産の性格により注意すべきポイントは異なるのです。

資産分配を考える3つのポイント

  1. 安全性:元本割れリスク(投資した資金が減る可能性)の大きさ
  2. 流動性:投資した資金をすぐに現金化できるかどうか
  3. 収益性:どれくらいの利益を狙えるか

こうしたポイントを押さえながら、商品の組み合わせを考える「分散投資」を行っていくのが、資産運用の基本なのです。金融商品は、経済の流れの中で様々な影響を受けながら変動しています。したがって、それぞれの金融商品の変動特性を活かし投資すれば運用資産全体が目減りするリスクを軽減し、かつ効率よく収益率を上げることができるのです。

投資の目的は2種類ある

投資とはリスクを最小限にしながらリターンを得る試みです。投資を目的として取引をしているのは、安定した収益を得たいからです。元本を守りながら、少しでも利益を得たいという考え方です。

これに対して、リスクが大きすぎるのにも関わらず、将来予想される価格変化から大きなリターンを得ようとするのが「投機」です。投機を目的としているのはヘッジファンドと言われるファンドです。

彼らはより多くの利益を得ようと、市場が大きく動いている間に、売買を行い利益を得ます。また、個人投資家の投資手法は、「トレーディング」と言われる、短期間の売買で値上がりによる利益を得ようとする手法で、これもリスクが高い取引です。また「デイトレード」という1日のうちに何度も売買を繰り返す手法もあります。

これに対し、投資目的の投資は「インベストメント」と言われます。これは、価格が安定している債券や優良銘柄を長期間に渡って保有し、着実にリターンを得ようという考え方です。

本来投資の基本は、トレーディングという短期的な視点での投資手法ではなく、長期的な視点で行うインベストメントなのです。

投資信託という金融商品は、トレーディングと言われる短期間での売買に向いた金融商品ではありません。着実に収益を上げたい方が、中長期的に安定的に収益を上げたいという方に向いた金融商品なのです。

積立投資で時間分散

積立投資は、定期的に一定金額を購入していく方法です。

※積立投資の場合、購入口数を均等にするよりも、購入金額を均等にする方が、平均購入価格を下げることができます。

投資信託の基準価額は日々変動します。「基準価額が低い時に買って、高い時に売る」ことができれば理想ですが、売買のタイミングで成功するのはプロであっても難しいものです。

そこで投資を始めたばかりの人にもオススメの手法が積立投資です。同じ金額で投資することによって、基準価額が高い時は口数を少なく、基準価額が低い時は口数を多く買うことができ、その結果、平均取得単価を引き下げる効果があります。

【毎月1万円ずつ積立投資を行った場合】

購入金額の合計を取得した口数で割り戻したものを平均取得単価といいます。

上記の場合の平均取得単価=40,000÷(10,000+8,334+14,286+10,000)×10,000=9,385円

⇒1月、2月、4月の基準価額より、平均取得単価が低くなります。

積立投資のメリット

少額から始められる

投資というと、まとまった金額が必要なのでは?と不安になりますが、積立の場合は100円~1,000円程度で始めることができます。ボーナス月にいつもの金額に上乗せすることもできますし、途中で金額設定を変更することも可能です。少額から始めることができるので、これから投資を始めようとお考えの方にもオススメの方法です。

購入タイミングで悩まない

積立投資の場合は、放っておいても自動的に同じ金額を購入することになります。投資経験のある方なら「いつ買えば良いのかわからない」と悩んだ経験があるという方も多いのではないでしょうか。

積立投資ではそのように購入タイミングで迷う必要はありません。また、毎月自動で購入してくれるため、購入し忘れるなんてこともありませんし、手間もかかりません。

積立投資は万能?

では、積立投資さえしていれば万能なのでしょうか。

タイミングに悩まずに投資できるのが積立投資のメリットですが、一括で投資した方が利益が出る場合もあることを理解しておきましょう。

相場環境により、基準価額の上昇が続く場合や下落が継続するような場合は、積立投資を行うよりも一括でまとめて投資する方が投資成果が良くなるケースもあります。つまり、積立投資であれば必ず高いリターンが上げられるということではありません。

【基準価額が右肩上がりで上昇した場合】

  1月 2月 3月 4月
基準価額 10,000円 10,500円 10,700円 11,000円
購入口数 10,000口 9,524口 9,346口 9,091口

毎月1万円ずつ積立投資を行った場合の平均取得単価 =40,000÷(10,000+9,524+9,346+9,091)×10,000=10,537円

当初にまとめて4万円投資した場合の平均取得単価は10,000円になるので、積立投資を行った場合の方が、平均取得単価が高く(投資家にとっては不利に)なります。

一方、短期的に相場の上昇・下落が続いたとしても、長期的な観点で見た場合には、右肩上がりで上昇し続けることは考えにくく、ある程度上下に変動しながら推移していくと見込まれます。そういった意味では、長期的な資産運用を検討するのであれば、積立投資は有効な投資手段ということができます。

みんかぶ編集室

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