投資信託の種類と特徴

みんかぶ編集室
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投資信託の種類と特徴

投資信託への投資を考え始めた方の中には、一体、投資信託はどのくらいあるのか疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

2020年10月時点で投資信託の本数は6000本以上あります。その分類方法も単純ではなく「投資対象での分類」や「分配方式での分類」、「運用方針での分配」など様々です。

ここでは、数多くある投資信託の種類と特徴を解説していきます。それぞれの特徴を理解し、自身に合った投信選びに役立てて下さい。

目次

投資信託の制度上定められた分類

投資信託の枠組みは「投資信託及び投資法人に関する法律」によって定められています。

投資信託の分類方法は様々ありますが、その法律に基づいた、制度的な側面からの区分けがいくつかあります。

そのうちの1つの「株式に投資できるか」という観点から、「公社債投資信託」と「株式投資信託」に分類できます。

その他にも、「いつ購入できるか」という観点から、当初募集期間のみ購入できる「単位型」と運用期間中いつでも購入できる「追加型」に分類できます。

また、「誰が購入できるか」という観点から、一般的に多くの投資家が購入できる「公募」と機関投資家やごく少数の投資家のみが購入できる「私募」に分類することもできます。

投資信託の運用対象による分類

投資信託は運用対象によっても分類することができます。主要な投資対象としては、「債券」「株式」「不動産(REIT)」「コモディティ」などがあり、複数の投資対象に分散投資している投資信託はバランス型に分類されます。

債券
債券は国債や社債などの国や企業がお金を借りるために発行している証券のことです。
原則として満期になると返還されることからリスクが低いと言えます。
株式
株式型の投資信託は、通常の株式投資と異なり、投資のプロが選んだ複数の株式の組み合わせで成り立っています。
債券と比較すると値動きが大きいため、多少リスクが上がります。
不動産(REIT)
不動産投資信託はREIT(リート)と呼ばれ、投資家から集めたお金で不動産を購入し賃料や売却益を分配する投資信託です。
コモディティ
原油や金、小麦など商品市場で取引されている商品(コモディティ)に投資する投資信託です。

「国内債券型」

主な運用方針

国内債券型の投資信託の中にも、様々な運用方針のものがあり、それによって投資信託の内容も異なります。主な運用方針は以下のようなものがあります。

日本国政府が発行する公債を扱う日本国債型
ガスや水道などの公営事業のために発行する債券を扱う公共事業債型
物価上昇率(インフレ率)に応じて変動する物価連動国債などを扱う物価連動債型
日本の民間企業の社債に投資する国内社債ブレンド型
日本の公社債市場の動向を表す代表的な指数であるNOMURA-BPI総合指数に連動したインデックス型の投資信託

メリット

  • 値動きが安定していてリスクが低い

連動対象になっている「債券」という金融商品は、満期を迎えると、元本が戻ってくるため、満期のない株式と比較して値動きは小さくなり、リスクが低いといえます。

また、債券の場合、保有を始めたときから償還までの間、安定的な利金収入が得られるのもメリットの1つです。

デメリット

  • 金利が上がっている状況では、債券価格が下落する

債券は市場金利を基に価格が設定されており、市場金利が上がると、既存の債券の金利が低くなり、投資の魅力が相対的に低くなります。そのため、債券価格が下落してしまいます。

例:利回り2%の債券を保有していた場合

  • 社債の場合、企業の信用リスク(倒産の危険性)がある

社債は企業による借入となるため、企業の経営が悪化するなどで信用力が低下すると、元本が返済されないリスクが高まります。

主な商品

「国内株式型」

主な運用方針

国内株式型の主な運用方針は以下のようなものがあります。

日経平均株価やTOPIXなどの株価指数と同じ値動きを目標に設計されたインデックス型
市場平均よりも高いリターンを得ることを目標に、積極的な運用をするアクティブ型
     ・グロース型:企業収益の成長性等を軸に銘柄を選定する
     ・バリュー型:株価が割安な銘柄を選定する
     ・ブル型:株価の上昇局面で大きなリターンが期待できる
     ・ベア型:株価の下落局面で大きなリターンが期待できる
     ・テーマ型:一定のテーマに絞った銘柄に投資する
     ・高配当型:配当利回りの高い株式を中心に投資する

メリット

  • 運用次第で高いリターンが期待できる

株式型投資信託では、債券と比較して値動きが大きく、運用次第で高いリターンが期待できます。インデックス型では、市場の成長と共に投資した資産も成長していきます。経済は長期的に成長していくと考えられているため、長期の積立投資に向いています。

また、アクティブ型では市場平均よりも高いリターンを得られる可能性があります。

  • 通常の株式投資と比較して銘柄選定の時間や手間がかからない

株式型投資信託では、銘柄の選定をプロにお任せするため、通常の株式投資のように時間や手間をかけて、銘柄を調べる必要がありません。投資に自信がない方や銘柄選定の手間を省きたい方にもオススメです。

デメリット

  • 価格変動が大きく損失が発生する可能性がある

株価の値動きが大きいため、高い利益が期待できる反面、損失が生じる可能性があります。

  • 手数料がかかる

投資信託はプロに運用をお任せするため、通常の株式投資では発生しない信託報酬などの手数料がかかります。信託報酬は運用利益から規定分が差し引かれてしまうため、銘柄選定をする際には必ずチェックするようにしましょう。

主な商品

「海外債券型」

主な運用方針

国や政府機関が発行するソブリン債
新興国の国や企業などが発行するエマージング債
利回りが高く、信用格付けが低いハイ・イールド債
円建債券
   ・国内発行(サムライ債):海外の発行体が日本国内発行する円建の債券
   ・海外発行(ユーロ円債):海外で発行された円建の債券
外貨建債券
   ・単一通貨建:米ドルやユーロなどの外貨で発行された債券
   ・二重通貨建:購入時と償還時(または利子)の通貨が異なる債券

海外債券型では、国内債券型のメリット・デメリットに加えて、以下のようなメリット・デメリットが存在します。

メリット

  • 金利が高い

低金利が続く日本と比較して、海外債券の金利は高いことが多いです。そのため、日本の国債に投資するよりも外国の国債に投資をするほうが高い利益が期待できます。

デメリット

  • 為替変動リスク

外貨建債券では、為替レートの変化によって、為替差損益が発生します。

もちろん、為替の変化によって利益を得る可能性もありますが、損失が生じるリスクもあります。為替レートは経済や政治の動向によって変化するため、注意が必要です。

  • カントリーリスク

国や地域によっては政情不安のリスクがあり、債券の利払いや償還が行われない可能性があります。

一般的に先進国の債券よりも、新興国の債券の方がカントリーリスクは高くなる傾向にあるので、投資対象国についてよく理解しておくことが重要です。

  • ハイイールド債の場合、デフォルトリスクが高い

ハイイールド債は利回りが高い反面、デフォルトリスクが高くなります。特に、景気が低迷している局面ではデフォルト率が高くなる傾向にあるため、ハイイールド債への投資を考える際は、景気動向に注意が必要です。

主な商品

「海外株式型」

主な運用方針

海外株式型では国内株式型のような「インデックス型」・「アクティブ型」での分類のみならず、以下のような投資対象国に基づいた分類もあります。

米国や中国などの国の株式に投資する単一国型
欧州やアジアなどの地域単位で投資する地域型

海外株式型では、国内株式型のメリット・デメリットに加えて、以下のようなメリット・デメリットが存在します。

メリット

  • 高いリターンが期待できる

海外株式の中には国内株式よりも成長が期待できるものもあり、海外株式型の投資信託に投資をすることで高いリターンが得られる可能性があります。

  • 世界的な大企業にまとめて投資ができる

海外株式型ではGoogleやApple、Amazonなどの世界的な大企業が組み入れられた投資信託があります。

誰もが知っているような大企業だと、その企業の製品やサービスに馴染みがあり投資のイメージがわきやすいのではないでしょうか。

  • 様々な国に分散投資をすることで、リスクを軽減できる

海外株式型の中には、様々な地域の株式を組み入れている投資信託があります。

多くの国に分散して投資をすることで、特定の国の企業の株価が下落しても、全体としての影響を和らげることができるため、カントリーリスクが低減できるといえます。

デメリット

  • 為替変動リスク

為替ヘッジなしの海外株式型では、外貨建債券と同じように、為替差損益が発生します。

  • カントリーリスク

海外株式型にも海外債券型と同様に、カントリーリスクが存在します。

特に、新興国の株式は値上がりする可能性も充分にありますが、政情が不安定であるなどの問題があると、株価の下落もしくは倒産の危険性もありますので、注意が必要です。

主な商品

「バランス型」

主な運用方針

国内外の株式や債券、不動産やコモディティなどの複数の資産を組み入れたもの

メリット

  • 手軽に分散投資ができ、リスクを軽減できる

バランス型では債券から株式、不動産など幅広い資産が投資対象となっているため、複数の投資信託を購入しなくても、資産クラスをまたいで幅広く分散投資ができます。

また、運用に関する専門的な知識や手間をかけずに、資産形成が行えるのも大きなメリットの1つです。

  • リスクレベルを選択できる

バランス型では債券などのリスクの低い資産が高い割合で組み入れられていると、全体としてのリスクも低減することができます。このように、自身のリスク許容度に合わせてリスクレベルを選択できる点もメリットの1つと言えます。

  • 定期的にリバランスを行ってくれる

リバランスとは、株価の変動などによって当初設定していた資産配分が崩れてしまったときに、当初の計画通りに修正することを指します。

バランス型では、運用会社がこのリバランスを行ってくれるので、実際に投資をしてからも運用の手間がかかりません。

デメリット

  • 手数料が高い

バランス型は株式型投資信託のインデックス型と比較して、信託報酬などの手数料が高く設定されていることがあります。

投資している資産クラスが多様になり、運用管理にコストがかかるため、その分信託報酬は高くなります。

主な商品

投資信託の運用方針・方法による分類

投資信託を運用方針によって分類すると「インデックス運用」と「アクティブ運用」に分類することができます。

特に、株式型の投資信託でこのような分類が多く用いられています。

インデックス運用では日経平均やS&P500などの株価指数の値動きに連動するように運用されています。そのため、たわらノーロードシリーズやアセットマネジメントOneなどのインデックスファンドでは、市場の成長と共に投資した自身の資産も成長していきます。

アクティブ運用ではファンドマネージャーが市場調査に基づいて銘柄選定や売買を行います。

インデックス運用とは異なり、市場平均よりも高いリターンを得ることを目標に積極的に運用されています。一方で、ファンドマネージャーの力量や手間を必要とするため、信託報酬などの手数料が高く設定されていることが多いです。

アクティブ運用には「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」の2つの手法があります。

トップダウンアプローチは経済動向などのマクロ的要因から分析し、株式や債券といった投資対象およびその分配比率などを決定したうえで、個別の企業を選定していきます。

一方で、ボトムアップアプローチは個別企業の業績や成長性などのミクロ的要因から分析し、株価が割安に評価されている企業を選定していきます。

みんかぶ(投資信託)のランキングページでは、各種ランキングをインデックス型の投資信託に絞って検索が可能ですので是非チェックしてみてください。

【インデックス型】投資信託ランキング

まとめ

ここでは、投資信託の種類及び特徴について解説してきました。様々な分類やその特徴について理解していただけたのではないでしょうか。

投資の目的やリスクの許容度は人によって異なるので、自身が納得して投資ができる投資信託を選ぶことが大切です。

数多くある投資信託ですが、それぞれの商品の特徴を理解して、自身に合った投信選びに役立てて下さい。

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