「学歴フィルターはもちろんあります」容姿採用にコネ入社、大人の関係まで…就活差別の実態

就活に学歴フィルターはある……。そう語るのは『確実内定』の著者であり、コラムニストのトイアンナ氏だ。彼女はさらに「もっとえげつない『就活差別』もある」と解説する――。
実力だけでは説明できない学歴フィルターの実態
就活に「学歴フィルター」はある。就活に携わったことがある者ならば、誰もが知っている事実だ。試しに、新卒で総合商社に入っている人材の学歴を調べてみるといい。東大・京大・一橋・東工・慶應・早稲田卒で多くは占められ、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政大)は採用されてもごくわずか。その下になると、さらに数は限られる。
「それは、学歴に限らずエントリーシート(提出書類)や面接で差がついたのでは?」
という、素朴な疑問を、ある学生からいただいたことがある。確かに、ウェブテストのスコアで優秀な順に学生を面接へ招いても、東大生が多数派になるのは事実だ。だが、それだけでは説明のつかない学歴の偏りが、一部企業にはある。
私が新卒で入社した企業は、学歴差別を一切していなかった。その証拠に、美大・音大生も総合職でちらほら入っており、入社後も出世ルートを歩んでいる。だが、こういった「面白い経歴の出世頭」が、学歴フィルターを採用している企業では全くといっていいほど出ない。
ただし「MARCHなら決して総合商社に入れない」というわけでもないのが、学歴「フィルター」の絶妙なところだ。学歴フィルターは、たとえばこんなふうに機能する。
ある企業の採用人数が合計120人だった場合の、学歴フィルター例