吉田豪が指摘する松本人志の「自分の仕事がちゃんと評価されていない」という思い…ベテラン芸人、“常識外れ”の女性意識
「週刊文春」の新年特大号が放ったダウンタウンの松本人志の「性加害」についてのスクープが波紋を呼んでいる。SNSでは連日トレンド入りし、所属事務所の吉本興業は即刻「事実無根」と反発。ついには8日、松本本人から「裁判に注力したい」という意志もあり、芸能活動を休止することが発表された。
不確定な情報が多く、多くのテレビや芸人たちが“ノータッチ”の中、これまで番組共演経験もあり、『遺書』『松本』といった著作もすべて読了しているプロインタビュアー・吉田豪氏はどう見ているのか。全3回にわたるインタビュー記事の第2回は、今では考えられないような「お笑い芸人の異常な感覚」について語ってもらった。
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昔の芸人は「常識」が世間とかけ離れていた
今回の件について、立川志らくさんが「芸人はどれだけ常人には経験出来ない事を経験できるかが勝負。非常識に生きてこそ芸人」と松本さんにエールを送って、「その感覚は古すぎる!」とか叩かれてましたよね。その批判はもちろん正しいんですけど、昭和の芸人が非常識に生きるものだったのもまた事実なんですよね。ボクは70代のベテラン芸人をよく取材するんですけど、そもそも「ストリップ小屋で修行するのが当たり前」みたいな世界なんだから、常識が最初から崩れているに決まってるんですよ。だって、酒&女&博打&薬物も当たり前で、ストリップ小屋のオーナーが元ヤクザで指がなかったりする世界ですから。