2023年、ゲイ界隈が大きく揺れたニュース!サムソン高橋「ハッテン場を殺した最強アプリ」…明るく後ろめたさがないハッテン場は徐々に消滅
ハッテン場とは、男性の同性愛者が出会いや性行為を目的に集まる場所である。なぜハッテン場が生まれ、どんな歴史を歩み、どんな機能を果たし、そしてどんな課題を抱えているのか。人間には性欲という欲求が備わっているうえ、LGBTQの認知が広まってきた昨今において、ハッテン場を一種の社会学としてとらえる価値があるはずだ。
そこで、ゲイライターのサムソン高橋氏に、ハッテン場の基礎編から発展編まで、余すことなく語ってもらった。第3回はハッテン場の危機について。
目次
60年代から70年代にかけて起きたゲイ・ムーヴメント
過去2回ハッテン場について語ってきた。竹中平蔵やウォーレン・バフェットからいつ文句を言われるかとビクビクしながら。
人類誕生から今日にいたるまで脈々と続いてきた、男性同性愛者にとって重要かつ大切な文化。どんな弱者ゲイにも寄り添ってきた、ときに甘くときに苦い楽園。そんなハッテン場が、今世紀に入ったころあたりから暗い影をのぞかせている。
寂れた公園や場末のポルノ映画館や薄汚い公衆便所。もともとハッテン場は、暗い影の中にボンヤリと存在するものだった。そんなハッテン場が比較的華やかに表舞台に出たのは、60年代から70年代にかけてあたりだろうか。欧米を中心に、性の解放とともにゲイ・ムーヴメントが起こった時代だ。