不動産のプロが指摘…限界通勤圏・三浦半島でお宝物件が採掘されている! なぜ「高ポテンシャル」なのか
神奈川県の三浦半島。首都圏では海を中心とした観光地として有名だ。不動産評論家の牧野知弘氏は、首都圏に勤める仕事人たちの住処として、三浦半島に新たな可能性を見出している。
「通勤限界圏」だった三浦半島がコロナ禍を経て魅力溢れる街に変貌
首都圏で「海」といえば湘南です。湘南は一般的には鎌倉から藤沢、茅ケ崎あたりを指しますが、鎌倉市民の中には湘南と呼ばれたくないという人も一部いるようです。湘南はおしゃれなデートスポットも多くあり、広域から人が集まります。東京を超えて千葉や埼玉、さらには群馬や栃木、茨城からも訪れる人が多い印象です。
それに引き換え、三浦半島にやってくるのは横浜や東京からの観光客で、そのほとんどが日帰り客です。また、三浦半島にある横須賀市、三浦市は湘南ほど有名でもなく、おしゃれでもなく地味な印象があります。それでも1970年代から80年代は京浜急行電鉄の沿線を中心に宅地開発が進みました。東京都心までは京急の乗車時間だけでも横須賀中央から品川までで約50分。通勤は正味1時間半という「通勤限界圏」ともいえるエリアでした。
ここ20年から30年ですっかり進んだ都心居住の流れから取り残されてきた三浦半島ですが、アフターコロナになって、あらためて首都圏の人たちから注目され始めています。テレワークが主体のライフスタイルが普及してくるにつれ、温暖な気候、豊かな自然、美味しい食材、そしてマリンスポーツのみならず、ミリタリーなどのオタク趣味にもフィットするこのエリアが、再び注目を集め始めているのです。