調査結果発表!人は他人にあわせるべきなのか?自分を貫くべきなのか?「人は良い印象を与えたいとき、相手の興味や期待に応える戦略をとるが…」
「嘘が多い人物は、コミュニケーションがうまくいかない」-。そう教えてくれるのは、サイエンスライターの鈴木祐氏だ。ここでいう“嘘”の中には、「他者のためにつく嘘」も含まれるという。嘘をつく人がなぜコミュニケーション力が低くなるのかを明らかにしたうえで、“本当の自分”との向き合い方について鈴木氏が解説する。
※本記事は鈴木祐著『最強のコミュ力のつくりかた』(扶桑社)から抜粋・再構成したものです(全3回中の2回目)。
第1回:人は2秒で他者を評価する…サイエンスライターが解説!人間の「魅力」を左右する3つの要素「信用できない人はなぜ信用できないのか」
第3回:「空気を読まない」人はなぜ「感情が幼いのか」…”会話が苦手”の多くは思い込みにすぎない!他人からの評価を左右する“感情コントロール力”
目次
嘘をつく人は虚無感に襲われる
あなたのコミュニケーションがうまくいかない原因の1つは、「嘘が多い」です。
嘘ばかりつく人間が嫌われるのは、あらためて強調するまでもないでしょう。ただし、ここで言う〝嘘〟とは、意図的に誰かを裏切る行為だけを意味しません。たとえば、あなたは次のような行動に心当たりはないでしょうか?
- 実際には良く思っていないのに、相手の服装や容姿をほめる。
- 本当は断りたいのに、同僚が頼んできた仕事を引き受ける。
- 相手の反応ばかりが気になって、話したい話題を切り出せない。
- 何をしたいかがわからないので、「なんでもいい」とばかり答える。
- 本当は無関心なのに、友人の悩みに共感したふりをする。
仲間に良い印象を与えようと本心を偽ったり、権力者におもねってお世辞を口にしたり、そもそも自分の感情や欲望を正しく認識できなかったりと、自分の価値観、欲求、感情に反した行動もまた〝嘘〟とみなされます。いわゆる、仮面を被ったコミュニケーションのことです。