偏差値が低くても医学部に受かる裏技…東大医学部卒“受験の神様”和田秀樹「合格しやすい、狙い目はここだ!」
『受験は要領: 難関大学も恐くない たとえば、数学は解かずに解答を暗記せよ』(PHP文庫)などの著作で、従来の受験勉強観を打ち砕いたのが、東大医学部卒の医師、和田秀樹氏だ。
緑鐵受験指導ゼミナール代表として、医学部受験生に指導もしている同氏は「医学部受験は情報戦。まずは親の意識革命が必要だ」という。一体、どういうことなのかーー。みんかぶプレミアム特集「医学部合格 最短・楽勝ルート」最終回。
目次
和田秀樹「医学部受験は情報戦だ」「有名塾・予備校の信者になってはいけない」
大学受験の基本セオリーは、得意科目の配点が多く、苦手科目の配点が少ない大学・学部を受けることです。
国立大学医学部の場合は、共通テストで少なくとも8割程度の点数を取らないといけないので、満遍なくできる秀才タイプでないと厳しいです。他方、短期間で逆転合格したい場合は、科目数を絞って勝負できる私立大学医学部を狙う、ということになります。
親御さんに言いたいのは、医学部受験は情報戦だ、ということです。有名塾の「信者」になってはいけません。塾・予備校頼りでは医学部受験を勝ち抜くのは難しいのです。
予備校の先生は、個別の科目を教えるのは上手いですよね。例えば、物理の先生は物理を教えるのは上手です。でも、予備校の先生たちに欠けているのは、「総合点を考えて、合格点を達成させる」という視点です。物理でいくら良い点数が取れても、英語、数学の点数が悪くて総合点が足りなければ、志望校には受かりません。
最近、大人気の東京大学受験指導専門塾「鉄緑会」も、ど根性でガンガン宿題をやらせる方針ですよね。ど根性でも受験は乗り切れるかもしれませんが、工夫すればもっと良い結果を出せるのが大学受験です。
その意味で、親御さんたちの意識革命が必要です。こうした「ど根性」塾についていけなくても、やり方があっていさえすれば、もっと楽に医学部に合格できます。
世の中に出たときに「仕事ができる」と言われる人って、まずそれをどういうやり方でやると最短ルートなのか、段取りを考えてから始めますよね。仕事ができない人は、ただ言われた通りに目の前のことをやります。この差が、すでに受験勉強のときからついてしまうのです。「たくさん勉強しても成果が出ない」というのは、勉強のやり方が間違っているから、ということです。
受験勉強のやり方を学びたければ、私の本でもいいですし、何でもいいので、親御さん自身が、全科目の総合点で合格点を取るための戦略が書いてあるような勉強法の本を読んでおくことをおすすめします。大人が読めば「ああ、そうだよな」と納得できるはずです。闇雲にやっても、医学部受験で成果は出せません。
受験を通して、要領よく仕事をこなす方法を身につける。それによって、志望校にも合格する。お子さんにはそんな受験生生活を過ごしていただきたいものです。