「大丈夫だよ」というメッセージと羽生結弦の想い…能登演技会「ケセラセラ」仲間たちと共に、私たちと共に

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まあるくまあるく、あったかいそのまあるい「笑顔の輪」
Mrs. GREEN APPLE『ケセラセラ』――。
羽生結弦と仲間の笑顔が氷上に弾け、「笑顔の輪」が能登から日本中に広がった。
まあるくまあるく、あったかいそのまあるい「笑顔の輪」が私たちを包んだ。
石川、健民スポレクプラザのアイスリンクで開催された『能登半島復興支援チャリティー演技会~挑戦 チャレンジ~』
繰り返しですが9月15日開催のこの演技会、9月30日まで見逃し配信をしています。ぜひ一人でも多くの人に観て欲しいのでまず最初に、そして繰り返し言っておきます。
ドコモの映像配信サービス「Lemino」で観ることが可能です。観ると能登の人たちのための寄付になるだけでなく羽生結弦とその歴史の、時代の子の目撃者になれます。
「ケ・セラ・セラ」
ところでこの歌でも使われているフレーズ、元の言葉は「ケ・セラ・セラ」ですが、古くはドリス・デイの歌唱で有名ですね、日本ではペギー葉山が「ケ・セラ・セラ、なるようになる」という和訳で歌いました。またサッカー、アイルランド代表および北アイルランド代表のサポーターが勝っても負けても歌うことで知られています。
私はそのアイルランドという国と民族、そして歴史が好きでドラマCDの脚本も手掛けたことがあります。それはともかくアイルランド、とくに北アイルランドは複雑で哀しい歴史の中で生き延びてきた過去があります。
強国イングランドとの戦いと敗北しかないアイリッシュの歴史、司馬遼太郎は「百敗の民」と書いています。19世紀にはイングランドの食料政策によって人口の四分の一が餓死したこともありました(いわゆる「ジャガイモ飢饉」)。
アイルランドのケルト人は長くイングランド、サクソン人の支配下にありました。アイルランド国歌に「敵サクソン人」とあるようにイングランドは不倶戴天の敵です。独立を果たしたあとも北アイルランドはイングランド=イギリスに奪われたまま、アイルランド島の統一は成されていません。
イギリスはその歴史の成り立ちからイングランド、スコットランド、ウェールズ、そして北アイルランドとサッカーやラグビーなどの伝統競技に限って連合王国を構成するそれぞれの国が独立したチームで出場します。オリンピックはイギリスですが、サッカーやラグビーなどは別々の国なわけですね。
で、その北アイルランド、とにかく弱い。アイルランドから分割統治されている小国なので当たり前の話ですが、人口約190万人と日本でいえば群馬県くらいしかいません。当然宿敵のはずのイングランドにはボロ負けです。