じゅそうけんが解説「東大合格実績を伸ばしそうな『お買い得』中高一貫校リスト」…30年前定員割れが「今は東大10名合格」やケンブリッジの独自教育

2月25日から、大学受験界最大のイベント、東京大学の入試が始まる。
毎年、東大合格者数が発表されると、教育界はどこの学校の合格者数が伸びたのかというテーマで教育界は大いに盛り上がる。
そこで学歴活動家のじゅそうけん氏に、今年の東大入試で合格者数が伸びそうな学校を予想していただいた。今回は関西編だーー。みんかぶプレミアム特集「中学受験の新勝ち筋」第2回。
目次
高校授業料無償化で大阪でも中高一貫校が人気化
近年、関西圏では中学受験熱の加速が著しい。
というのも、24年度から大阪府で段階的に始まった高校授業料の「完全」無償化の影響で、大阪府の私立中高一貫校の後半3年間の授業料が“タダ”となり自己負担が減った事で、より良い設備、環境の中高に子どもを置きたいと考える家庭が増加しているのだ。
今まで中学受験に触れてこなかった家庭であれば、いったい何を軸に学校を選ぶべきなのか、という土俵の部分で苦戦することが予想される。
そこで今回は、近年の取り組みに焦点を当て、2025年に東京大学の合格実績を伸ばすであろう今後進学実績を伸ばすであろう中高一貫校を紹介したいと思う。
2025年東大合格実績を伸ばしそうな中高一貫校その1は、医学部81名合格の名門…ケンブリッジ大仕込みの英語教育を導入
2025年東大合格実績を伸ばしそうな中高一貫校その1は、高槻学園中高である。
高槻中高は、1940(昭和15)年に男子校として創立され、2017年より共学化し6カ年完全中高一貫教育を行う、関西圏屈指の進学校だ。2024年度入試では、東大2名、京大27名、医学部81名合格と堂々たる実績を残している。
2014年には経営強化のため、学校法人高槻高等学校は学校法人大阪医科大学と法人合併。
さらに2016年、学校法人大阪薬科大学と合併し、経営母体は学校法人大阪医科薬科大学となっている。
この結果、高槻中学・高校は大阪医科薬科大学との高大連携の教育活動も展開するなど、一気通貫型の教育を進めていることも特徴だ。
英国の名門ケンブリッジ大学で開発された英語教育手法を導入している
日本では受験対策に偏った英語教育が行われていることが、日本人の英語の定着率の低さの一因だと長年叫ばれているが、そんな中本校は大学受験に照準を置いた日本の英語教育と決別し、英語で英語を学ぶ「Cambridge English」のカリキュラムを導入、使える英語教育を目指している。
「Cambridge English」は、ケンブリッジ大学の一部局であるCambridgeが英語教育の世界的エキスパートらとカリキュラムを研究・作成・編纂したものであり、日本の英語教育にとっては、母国語の日本語を介さずに英語を学べることが特徴だ。
これは受験においても大きな意味を持ち、ネイティブイングリッシュの文法に馴染めず、時には直訳めいた解答を提出したことがある大多数の元受験生であればその効果は想像に難く無いだろう。
また、Cambridgeのカリキュラムは、知識(文法、語彙力、表現、音声等)と4技能(読む、書く、話す、聞く)のすべてをバランスよくカバーしつつ、大量の英文の中に浸るうちに、次第に文法も習得するという、母国語を習得していくのと同じ過程での英語習得が期待できる。
カリキュラムにおいても、中学年次は週5時間の英語授業や「多読」と呼ばれる英書を原書で大量に触れる経験、海外研修プログラムなど、グローバル教育に余念がない。
このような過程を経て身についた英語力は、受験はもちろん英検等の検定を用いた入試方式や、近年経験を重視される総合型推薦入試など、幅広く効力が期待できるほか、将来的にはビジネスシーンでの活躍も期待できるだろう。
本校がグローバル人材輩出校として名を馳せ、偏差値、合格実績ともに急上昇させる未来も、そう遠く無いのかもしれない。