中学受験「完全先取り学習」!ロケットスタートを決める4年生が「今すぐやるべきこと」リストを学習塾代表が教科別で大暴露

今年も勝負の2月が終わりを迎え、6年生の受験結果が出揃った。
希望を胸に進学する6年生と入れ替わる形で、受験塾には新たに新4年生が入学する。
「中学受験は3年間の長丁場です。最初に遅れを取っても、正しい学習方法を知っておけば十分逆転が可能です。無理に背伸びをさせるような学習は、子供にとっては逆効果です。スタートダッシュが大事、とばかりに出だしで力を入れすぎで失速するご家庭は毎年います」とジーニアス代表の松本亘正氏は語る。
みんかぶプレミアム特集「中学受験の新勝ち筋」第3回は松本氏に、新4年生のタイミングで知っておくべき学習法と親の心得を伺った。
目次
4年生の学力は中学受験にどれくらい影響するのか
入塾テストの結果を受けて、どの塾のどのクラスに入れたかで一喜一憂している親御さんも多いかもしれません。しかし、4年生のうちから気合を入れすぎるのは、かえって逆効果です。
まず最初に認識しておいてほしいのは、4年生のクラスは受験の合否とはそれほど関係がないということです。4年生の頃はテストでの点数も取れて順調だったのに、5〜6年生で伸び悩んでしまい受験が残念な結果に終わってしまうというご家庭は少なくありません。
4年生のうちは模試や塾内テストは範囲が狭く、親が少し手を貸せば簡単に高得点を取ることができます。その結果、「点数が取れる=順調」と親も安心し、子ども自身も「自分はできている」と思い込んでしまいます。
もちろん、こうした成功体験がすべて悪いわけではありません。ただし、ここで大切なのは、「理解ではなく解法暗記になっていないか」に偏っていないか注意することです。
スタートダッシュの落とし穴
4年生のうちは、問題のパターンを暗記するだけで比較的簡単に正解できてしまいます。しかし、この学習法では5年生・6年生の学習では通用しません。
4年生のうちから各単元への理解を深めるために、少し難しい問題を時間をかけて取り組ませたり、習った内容を自分の言葉で説明させたり、解けなかった問題を解説を読んで解けるようにしたりと、本人が知的に格闘する経験を積ませることが何より大事です。
親がすべて手取り足取りやってしまうと、成績は一時的には伸びるかもしれませんが、与えられた問題を解いて、出題パターンに慣れるだけの学習になってしまいます。
「4年生の間にトップクラスに入れないと、難関校の問題には対応できないのでは?」といった不安をお持ちの親御さんから相談を受けることもあるのですが、そういうものではありません。
4年生から5年生の前半までは、クラスによる進度の差はそれほど大きくありませんし、塾で習った内容を子どもが自分で再現できるようになれば、自然とクラスは上がっていきます。