「成績が伸びるはず・・・」中受プロが教える「漫然と夏期講習に通わせる親」が危険のワケ

中学受験の天王山「夏期講習」の季節がやってくる。夏休みは学校の授業がなく受験勉強に集中できるため、「年間でもっとも差がつく時期」だ。
夏期講習の濃密な勉強に加え、春のやり残し、苦手箇所の対策など手をつけたい課題がたくさんある家庭も多いことだろう。
しかし、実際に夏を「上手に使えている」受験生家庭は少数派のようだ。個別指導塾「Growy」代表のユウシン氏によると「欲張りすぎて非効率な学習になってしまったり、過度に勉強を詰め込んだ結果、秋以降に燃え尽き症候群になってしまったりする家庭は多い」という。
受験生が夏を上手く使うコツはどこにあるのか。どうやったら夏休みを躍進につなげられるのか。小4〜小6の各学年の理想の過ごし方について伺った。全2回の第1回。
目次
理想的な「夏の過ごし方」とは何か
夏休みの成否は、基礎固めをいかに徹底できるかにかかっています。「夏期講習はたくさん勉強するから、成績も伸びるはず」と過度に期待して、漫然と通わせるのは一番危険です。
受験生はほぼ全員が夏期講習に通い、一生懸命学習をするので、学習方法を工夫しなければ決して成績は上がりません。
夏休み前にしっかり基礎を固めるための学習計画を立て、心構えをし、予備時間の使い方を考えておくことが大事です。まずは夏期講習についての全体像の把握をしておきましょう。5月末〜6月頃になると、中学受験塾から夏期講習の案内が配られます。
一般的な日数と授業時間は下記の通りです。
【4年生】14日間 1回60分授業×3コマ
算数(14コマ)
国語(12コマ)
理科(8コマ)
社会(8コマ)