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小6の中学受験生にとっての、夏期講習の「真の目的」なぜ「夏の成果は9月には出ない」のか…夏休みに他の中学受験生と差をつけるポイント

(c) AdobeStock

 中学受験生にとって「勝負の夏期講習」がまもなくやってくる。どうすれば夏期講習を最適に活用できるのか。Xのフォロワー数2.8万人以上の教育インフルエンサー、中学受験を考える塾長氏に聞いたーー。みんかぶプレミアム特集「中学受験 夏期講習で伸びるコツ」第4回。

目次

中学受験するなら、小4以降は大手塾の夏期講習に参加するのが必須

 中学受験経験のないご家庭の方は「夏期講習に行くべきなのか」と迷われるかもしれませんが、大前提として、4年生以上は大手中学受験塾の夏期講習には参加すべきです。

 4年生については、以前は夏期講習に参加しなくても、復習を継続していくだけでカリキュラムをこなすことができました。約7〜8年前まではそのような状況でした。

 しかし現在は、どの塾も夏期講習でのみ扱う単元を設けるようになっています。従来は1学期の復習が中心でしたが、現在では4年生の夏期講習においても新たな単元を学習するカリキュラムとなっているため、参加が必須となりました。

 したがって、夏期講習には参加されることをおすすめします。ただし、理科・社会については必須ではありません。算数・国語のみで夏期講習を受講することを塾が認めている場合は、それでも十分です。

 4年生の夏期講習は、復習を行いながら新たな単元も学習するという位置づけになっています。5年生の夏期講習も同様で、1学期の延長線上に位置するものです。

 5年生以降については、夏期講習で4科目すべてを必ず受講してください。6年生も含めて、夏期講習期間中は他の学習に手を広げず、大手中学受験塾から出される宿題を完璧にこなすことを最大の目標として学習に取り組むべきです。

 これは、どの大手中学受験塾も、その塾の課題のみを確実に遂行すれば合格に必要な学力が身につくよう、夏期講習のカリキュラムを含めて全体が設計されているからです。

 ただ、小5の夏休みは「中学受験生にとっての実質的な最後の夏休み」といえます。小6になると夏休み期間は全て受験勉強に充てることになるためです。そのため、5年生の間は2〜3日程度休みを取ってでも、少し息抜きをさせてあげた方が、お子様が精神的に追い詰められることを防げます。

小6の夏期講習で偏差値が伸びなくても、偏差値「横ばい」なら喜ぶべき

 ただ、夏期講習をやったからといって、「偏差値が上がるのでは」と期待しすぎてはいけません。結局のところ、他の子たちも努力しているため、「夏期講習でこれほど頑張ったのに、夏期講習後の模試の偏差値が伸びていない」という結果になることがほとんどだからです。

 しかし、これは全員と同様に成績が向上しているということですから、本来は誇るべきことなんです。偏差値が横ばいということは、学力が向上している証拠だからです。他の受験生も、夏期講習でできなかったことができるようになっているため、みんなと同じように伸びている、ということを示しているのです。

 この点をぜひ覚えておいてください。これを保護者の方が勘違いして「偏差値が伸びないからだめだ」と判断し、勝手に塾を辞めてしまうケースがありますが、それは避けるべきです。

小6の中学受験生にとっての、夏期講習の「真の目的」…なぜ「夏の成果は9月には出ない」のか

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この記事の著者
中学受験を考える塾長

自身も中学受験経験者。大学生時代は個別指導塾で3年ほどアルバイト。その後、サラリーマン生活を5年ほど終えたあとに2006年に都内に小さな個別指導塾を開業。対象学年は小3~高3・浪人まで。17年間で200人ほどの東大生を面接し、100名ほどを雇い入れた。半分程度の生徒は自分で教えている。過去に東大に受かった子は12名ほどいる。自分は東大卒ではないが、東大生の特徴はそれなりに詳しい。

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