1対1の相席居酒屋で出会った保険会社勤めの女性(38)とプライベートで会うことに…中年同士の「即席プレ恋愛」の行方

「誰も相手にしてくれないよね!こんな糞ババァ!」
そんな風に自虐的に笑う、38歳保険会社勤めのサナさんと『THE SINGLE』という1対1の相席居酒屋で出会い、ご飯に行く約束をしたのだった――。みんかぶプレミアム特集「最強モテ術大全」第6回。
前編の記事「彼女がお笑い芸人と浮気をしていたので1対1の相席居酒屋へ行ってみると、保険会社勤めの女性(38)と意気投合した私は後日…」
目次
中年男性と中年女性のLINEのまぐわい
デートの場所をどこにしようか迷ったが、出会った相席居酒屋が池袋だったので、池袋で探すことにした。複合施設Hareza池袋の1階にある『リトルデリリウムカフェ』というベルギービールのお店にしようと思った。
店名に入ってる「デリリウム」は、オランダ語で「アルコール中毒による震え」という意味の言葉だ。西野カナのように会いたくて会いたくて震える恋愛をしたいと常に思っているのだが、さすがに相席居酒屋で20分話しただけの人に会いたくて震えるところまではいかないので、せめてアルコールで体が震えますように、という願いを込めてお店を選ばせて頂いた。
予約をしてサナさんにお店のリンクを送ると、
「お洒落なお店🥰予約ありがとう🤗お店に集合了解です🙋♀️」
と返事が来た。「よろしくお願いします😊楽しみにしてます🤗」と返すと、「あたしも楽しみにしてます🤗」とサナさん。デフォルトの絵文字を使い合う、なんとも中年同士のやりとりである。
こうしたLINEのメッセージに関して、若者はデフォルトの絵文字は使わないとか、若者はスタンプすらも使わないとか、様々な説が世の中にはある。しかしそうした説のすべてが、もう自分には関係のない年齢になってきた。
中年になってみてわかってきたことがある。それは、中年には中年特有の世界が広がっているということだ。若者がどうとか関係なく、LINEは思考停止しながらデフォルトの絵文字を使い合えばいい。そこには、互いが互いに思考停止することを認め合う中年ならではの甘ったるい倫理感が存在しているのだ。こんな風に中年の世界にどっぷり浸ることで、いつの間にか若者とは遠くかけ離れた存在になってゆくのだろう。
38歳独身のサナは廃墟巡りのYouTubeにハマっていた
デート当日のとある月曜日。予約したお店に向かっていると、
「先にお店入りました🤗」
とサナさんからLINEが来た。「もうすぐ着きます🤗」と返してから店内を覗くと、サナさんがカウンターでひとり座っていた。