在ロス広告代理店社長「大谷の妻・真美子さんに求められる『暗黙の了解』」…5000円バッグではなくエルメスを

日本ではその一挙手一投足が報じられる、大谷翔平の妻・真美子さん。ただし在米35年のマーケター、岩瀬昌美氏によれば、「真美子さんはアメリカでよしとされる女性像に少し当てはまらない」という。米国人女性の価値観と、真美子さんへのアドバイスを岩瀬氏が伝える。
※本稿は岩瀬昌美著「大谷マーケティング 大谷翔平はなぜ世界的現象になったのか? 」(星海社新書)から抜粋、再構成したものです。
第1回:なぜ大谷翔平は全米のママに愛されるのか…東洋人でも「トム・クルーズっぽさ」にメロメロ「在ロス広告大店社長が語る“異次元”のすごさ」
第2回:ロス現地の広告代理店「大谷翔平の経済効果『1168億円予測』でも過小評価」…ショーヘイ首振り人形に狂喜するアメリカ人
目次
アメリカ人はテイラー・スウィフト熱愛で大騒ぎ
これから私が語る大谷さんの奥さん、真美子さんのアメリカでの評価についても、日本にいる方にはなかなか理解しにくいかもしれません。とてもアメリカ的な考えに基づくからです。
2024年シーズン前、日本ではテレビのワイドショーも、スポーツ新聞も、ネットでも大谷と田中真美子さんの結婚に関するニュースでいっぱいでしたね。あまりにも報道が加熱したことを反省したのか、2025年になって第一子が誕生したときはそれほど取り上げられていない印象を受けました。一方、2024年当時、アメリカでまともに報じられていたのは「大谷が結婚した」というところまでです。
ロサンゼルス・タイムズや全国放送のCNNでも報じられてはいますが、あくまでも単発記事としてサラッと触れるだけで、日本のように号外まで出る大騒ぎはされていません(私はあまり読まないですが、どこかのゴシップ誌くらいでは特集されたかもしれません)。
2024年当時、アメリカでは大谷の結婚よりも国民的歌姫テイラー・スウィフトの熱愛報道の方が盛り上がっていました。テイラーはグラミー賞を14回受賞しており、レコード業界団体の国際レコード産業連盟が発表した、「2023年に世界で最も楽曲が売れたアーティストランキング」で、2年連続4回目の首位に輝く大人気歌手です。
その絶大な人気から一挙手一投足が注目されているわけですが、彼女のボーイフレンドは2024年のNFL優勝決定戦「スーパーボウル」で連覇したカンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー。2人の熱愛が発覚したのは2023年秋ですが、大谷の結婚が話題になった2024年でもアメリカのありとあらゆるメディアが取り上げ続けていました。
2024年2月には日本でもテイラーのコンサートが開かれましたが、終了後すぐに自分のプライベートジェットに乗って米国に戻り、彼氏のスーパーボウルの試合を観戦しました。NFLによるとテイラー・スウィフトによる経済効果は3億3100万ドル(500億円)もあったそうです。