東大・医学部合格者が多い“高コスパ”なSAPIX偏差値40〜50台の中高一貫校3選…中学受験時にはボリュゾでも、東大、医学部に入りまくれる学校の秘訣

少子化が進む中でも、依然として教育熱は高い。特に中学受験は熾烈な競争であり続けている。
ただ、中学受験は「受験のゴール」ではない。最終的な「大学受験」を見据えた中間試験のようなものだ。中学受験時にはとうてい合格が見えなかったような名門大学でも、「良い中高一貫校」に入って頑張れば合格が見えてくる。
学歴活動家のじゅそうけん氏に、そんな「中学受験時にはボリュームゾーンのお子さんでも入学できるが、大学受験時にはしっかりと学力が身につく」中高一貫校を紹介していただくーー。みんかぶプレミアム特集「中学受験 最強戦略」第1回。
目次
中学受験時にボリュームゾーンでも、大学受験で東大・医学部に進学できる
中学受験熱は近年加熱を極めており、御三家、筑駒、渋幕など名だたる名門校に我が子を合格させた受験親がXで狂喜乱舞する姿は毎年の風物詩となっている。
しかし、忘れてはならないのは、そんな家庭はあくまでも一部でしかない、ということだ。
当然だが、ボリュームゾーンからそれより下であっても、受験産業に高額の課金をし、中学受験戦線を戦っているご家庭も存在するということだ。
そこで今回は、そのようなボリュームゾーンと言われる成績のお子さんはどのような学校へ進学するのが良いのかという視点も含め、東大・医学部に多く輩出するSAPIX偏差値40台の高校3選をお送りしたいと思う。
※SAPIXは中学受験塾のいくつかある偏差値の中でも低めに出ることで知られており、早慶付属であっても60前後となることが多いため、その点はご留意頂きたい。
中受ボリュゾでも東大・医学部合格者が多い中高一貫校その1…SAPIX偏差値40台でも医学部合格者数全国9位!
中受ボリュゾでも東大・医学部に多く輩出するSAPIX偏差値40台の高校その1は、江戸川学園取手中高である。
本年は医学部合格者112名を叩き出し、全国9位にランクインした。
本校の所在地は茨城県取手市であるが、JR常磐線の多くの便で終点となっており、東京駅から47分程度で到着可能。生徒の自宅の地域内訳は茨城県37.4%、千葉県50.9%となっており、ほぼ千葉県受験の枠組みの中にあること学校であると認識して良いだろう。
中学受験家庭の視点から見ると、1月の千葉受験は専大松戸、芝浦工大柏のラインから次の千葉御三家まで、偏差値にしておおよそ8ポイントほどの開きがある。
その点で、通学も不可能でなく難易度的にもその間に位置し、12月に合格が可能な本校は魅力的な選択肢の1つだろう。
また、つくばエクスプレスの開通と都内住宅価格の高騰からつくば市などに新興住宅街が形成されていることも、本校入学者のレベルアップに一役買っている。
医学部大量合格を可能にする学校の仕組み
本校は医学部への進学に力を入れており、中学高校の6年一貫教育を最大限生かしている。
高校においては学科内に「東大コース」「医科コース」が設けられており、志望校にあったカリキュラムのもとで少人数体制で授業が進められる。
特に医科コースは内部進学で試験で60番以内をキープしなければいけない、という基準もあり優秀層も気が抜けない教育が展開されている。
医科コースは既に優秀層で受験での合格が現実的な生徒たちに対し、医師への漠然とした憧れから医師になるという決意に変えていく取り組みが多く行われている。
中学年時の医科ジュニアコースでは、月1回の現役医師による「医科講話」、筑波大学病院や国際医療福祉大学を訪ねる「見学ツアー」、東京医科歯科大学の医学科長を招いた講演会などの「イベント教育」を実施。
医師という職業への理解を深めた上で、理科3科目受験や面接、小論文対策など特殊な医学部受験の対策も余念がない。
高校では、週1コマの「メディカルサイエンス」という授業を設置し、科学実験のほか、医学部入試を意識した面接対策、集団討論対策、小論文対策も行われるほどの徹底ぶりだ。
地元茨城の筑波大医学部にも10名を輩出した本校だが、今後茨城の地域医療を担う医師として活躍することを期待したい。