国境を超えるBTS・RMの想い…「世界中すべてのARMYに感謝」APEC基調演説全訳および考察(後編)

目次
国境なき連帯、そして寛容
韓国慶州、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議。
RMはその会議に先立つアジアの有力経営者らを中心とした会議、最高経営責任者(CEO)サミットの場に基調演説者として登壇、BTSとして世界に挑んだ端緒の苦労、そしてそれはARMYと共に乗り越えたことを語った。
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それでも、私たちは壁を越えました。そして私はこの場に立って、貴重なこの時をみなさんと共にしています。ARMYこそ、その壁を破る力でした。ARMYは私たちの音楽を通して国境や言葉を越えています。BTSの音楽性とそのメッセージの影響でチャリティー活動や社会的キャンペーンを実現して世界を驚かせました。
あの時代、ARMYはアジアのマイノリティ文化の支持者と見られていました。いまやARMYは新しい社会やファンダムの文化を通して世界に影響を与えています。いまこの時も文化の連帯と純粋な力で国境を越え、壁を破っているのです。国境なき連帯、そして寛容とで。それは尽きることなき、私にとっての創造的なひらめきの源でもあります。
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こうした演説では自己主張や自己誇張が多くなるものだが、RMは真摯にBTSが最初は小さな存在であったこと、そしてそれを大きく育ててくれたのはARMYというファンダムであったことをAPECの場で語ってくれた。
「世界中すべてのARMYに感謝」、これこそRMがBTSのリーダーとしてまず言いたかったことのように思う。
そして、BTSのみならず韓国文化、K-POPがなぜ世界を席巻しているのか、K-POPが世界中で愛されているのか、すべての文化芸術の明日のための主張と、すべての未来のために何をなすべきかということを語った。