開成高校で400人中380位、MARCH全落ち…それでも東大に届いた男の、遠回りすぎる受験人生
教育ジャーナリストの濱井正吾さんが、「学歴ロンダリング」をして、人生が好転した人を取材する連載「濱井正吾 人生逆転の学歴ロンダリング」。
今回は、渋谷学園幕張中学校・開成高等学校を卒業後、2浪して東京大学理科I類に合格。大学では1年の留年を経て外資系金融機関に内定するも辞退し、再受験して東京大学理科III類に合格して進学。現在は医師として活躍する大野さんにお話を伺いました。全2回の第1回。
目次
SAPIXで超優秀な成績。灘にも合格するも…
大野さんは、東京都武蔵野市吉祥寺に生まれました。それからさまざまな箇所に引っ越しを重ねますが、小学校一年生のときに杉並区に定住して育ちます。
小学四年生から中学受験のためにSAPIX小学部に通っていた大野さん。親の期待に応えるために我慢して勉強をしていたということはなく、当時の大野さん自身はあまり塾通いを嫌だとは思わなかったようです。
「よく言われるような勉強が辛い感じはなくて、楽しいところに通っているな、といった認識で塾に通っていました。あまり勉強している自覚はありませんでしたね。授業を受けながら授業の中で他の問題を解いていました。例えば、算数の授業が行われる時、先生は授業内で何問かを取り扱って解説するのですが、その時間の間に宿題になっている箇所をどんどん解いて、先に進んでいきました」
算数オリンピックで決勝まで進むほど成績優秀であった大野さん。校舎内での成績もほぼ1位で、悪くて2位だったと言います。SAPIXの偏差値も70〜80の間で、志望する日本最難関校の合格ラインすら上回っていた彼は、見事に渋谷教育学園幕張中学校と灘中学校に合格しました。しかし、自信満々だった2月の本命校の受験では油断してしまったそうです。
「色々受けていたのでそのうち舐めはじめちゃって。『余裕だな』と思っていたら、栄光学園と聖光学院、慶應の中等部には合格したのですが、行きたかった開成と筑駒だけ落ちてしまいました」
高校受験でのリベンジを決意。開成に合格する
合格した学校の中から千葉の渋谷教育学園幕張中学校(通称:渋幕)に通う選択をした大野さん。
中学一年生のときはテニス部に入って疲れていたこともあり、試験では平均点ギリギリでした。ですが、二年生から勉強を頑張ってみようと思い立ちます。中高一貫校だったものの、片道100分かかる通学の不便さと、中学受験のリベンジのために、2年生から高校受験を決意して、SAPIXの中学部での勉強と、定期試験の両方を頑張り始めました。
「一度落ちていたからこそ、『このままでは受からない』と危機感を持って勉強を頑張った結果、中学受験では不合格だった開成と筑駒に合格することができました。この辺が一番勉強を頑張りましたね。その後何かをやろうとする時、よくも悪くも高校受験の時のことを基準にして考えてしまうようになってしまいました」
しかし、自分に課した目標を達成してしまった大野さんは、高校に入ってから気が緩んでしまいました。