塾の倒産が過去最多!中学受験塾は大丈夫か?中小塾に生徒が集まらなくなっている本当の理由と「自称エリート塾」の末路

2025年は学習塾の倒産件数が46件で過去最高を更新したという。何が真の原因なのか、舌鋒鋭い切り口に定評がある教育ジャーナリストの四谷代々氏が、忖度なしに斬るーー。
みんかぶプレミアム特集「幸せをつかむための中学受験戦略」第4回。
目次
2025年は学習塾の倒産件数が過去最高の年だった
2025年は学習塾の倒産が46件と過去最多を記録し注目されています。倒産した塾はほとんどが資本金1000万円以下の中小塾です。これを読むと「それって大学受験や受験をやっている中小塾でしょ。中学受験は受験生の数が減ってないし、経済力がある家庭の子が通うから関係ないのでは」と思う方々もおられましょう。
実際には中学受験塾も経営に苦戦する塾が目立ってきています。
今回は中学受験の塾の現状についてお話をしましょう。
大手塾と中小塾で二極化する学習塾市場
学習塾は二極化しています。売り上げ50億円以上の大手の9割が黒字、反対に売り上げ5億円以下の塾の4割が赤字です。
この大手VS中小の二極化は中学受験塾も同じです。生徒数を増やしている早稲田アカデミーを筆頭に、四谷大塚、日能研、SAPIXもどこもしっかりと利益を出しています。一方で中小塾は苦戦を強いられています。
ネットを見ているとやたら四谷大塚の広告が出てきますが、これはナガセグループ傘下にあり、資金力があるから可能なのです。ネット広告は費用がかかります。
実態はボロボロでも…Webメディアで「自分の塾は伸びている」とむなしくも主張
そこで資金力がない中小塾は何をするかと言うと、YouTubeやXでアピールしたり、WEBメディアに売り込んで塾長や講師が自分の塾を宣伝します。
先日、ある保護者が、「Aは台頭している塾だ」と言いました。実際にはAは合格実績も伸びてないし、生徒数も増えておらず、業績も苦戦しています。しかし、Aの塾長はピーアール会社に依頼して、メディアに売り込んで、WEBメディアに盛んに登場し、「自分の塾は伸びている」と主張しています。メディア露出が多いと「イケてる塾」と錯覚する人も多いのですが、実際には違います。
様々な業種で、メディアで派手に振る舞っていた社長の会社が業績で苦戦していたり、倒産したりがXで話題になりますが学習塾も同じです。
なぜ、自由が丘に中学受験塾が集中するのか
なぜ、受験生は減ってないのに、こういった塾は苦しんでいるのでしょう。
中学受験の塾が集まる街、自由が丘。SAPIX、早稲田アカデミー、日能研、四谷大塚などの大手塾だけではなく、中小の塾も軒を並べています。なぜ、自由が丘にあれだけの塾が集まるのでしょうか。自由が丘だけではありません。白金高輪や吉祥寺などの中学受験塾の激戦区には大手塾から中小塾が存在します。
塾がない地域に作ればライバルがいないから集客ができそうですが、なぜ、それをしないのでしょうか。
それは大手塾についていけない生徒たちが転塾先を探して、中小の塾に流れてくるのを待っているからです。「大手塾についていけない生徒」を口を開けて待っているのが中小塾です。