部下の満足度が劇的にアップする「AI×マネジメント」活用術の全貌 “不公平感”の排除で「慕われる上司」になる意外な方法とは

「AIは期待外れだった」「自分でやったほうが早い」──かつてそんな失望を感じ、AIから離れてしまったビジネスパーソンは少なくないだろう。だが、株式会社Uravation代表の佐藤傑氏は、2026年の今、AIはすべてのビジネスパーソンにとって必須のスキルになりつつあると指摘する。
本稿では、最新モデル「GPT-5.2」や自律型エージェント「Manus」を駆使し、業務の9割をAIに任せるための実践知を同氏が公開。「プロンプト・エンジニアリングは死語になりつつある」と語る彼が提唱する「コンテキスト・エンジニアリング」の極意とは。スライド作成から人事評価、ファクトチェックまで、劇的な生産性革命を起こすための「AI活用の全技術」を余すところなく語っていただいた。全5回の第3回。みんかぶプレミアム特集「AIで稼ぐ『シン・仕事術』」第8回。
目次
部下の実力をSlackのデータで100%可視化する方法
さて、次はちょっとマニアックですが、経営者やマネージャーの方にぜひ試してほしい活用法を紹介します。それは「部下の評価」や「組織の状態把握」にChatGPTを使うという方法です。
僕の会社ではSlackを使って業務連絡をしているんですが、Slackには「エクスポート」という機能があります。これを使うと、過去のチャットのやり取りを全部テキストデータとしてダウンロードできるんです。
このチャットログのデータを、ChatGPTに読み込ませて分析させるんです。これがめちゃくちゃ使えます。
たとえば、「8月の佐藤さんの発言データを分析して、どんな働きぶりだったか教えて」とか、「9月の開発チームの雰囲気はどうだった?」みたいなことを聞くわけです。
すると、AIは感情を持たずに、データだけを見て客観的に分析してくれます。「8月は売上に関する発言が多くて積極的でしたが、9月に入ると発言数が減っていますね。でも、その分、GitHubのコードに関する議論が増えているので、開発業務に集中していたようです」みたいに、具体的な行動ベースで教えてくれるんです。
「AIによる人事評価」が組織の不公平をゼロにする日
これ、人間がやろうとすると結構難しいんですよ。人間って、どうしても「直近の印象」に引きずられちゃうじゃないですか。たとえば、評価面談の直前に大きなミスをした部下がいたら、その前の半年間すごく頑張っていても、なんとなく評価を低くしちゃったりする。逆に、普段サボっていても、愛想がいい部下だと評価が甘くなったりする。感情や主観が入るのは避けられません。
でも、AIにはそういうバイアスがありません。数字とテキストデータに基づいて、冷徹に、でも正確に事実を教えてくれます。僕自身、経営をしていて思うんですが、社員一人一人の細かい動きを全部把握するのは不可能です。でも、AIに「客観的な視点」を提供してもらうことで、「ああ、この人は目立たないけど、チームのサポートをすごく頑張ってくれていたんだな」といった気づきが得られるんです。
GPT-5.2の圧倒的記憶力が、Slackのログを「宝の山」に変える
もちろん、これはSlackの管理者権限が必要だったり、会社のセキュリティルールでデータを外に出せなかったりする場合もあるので、全員ができるわけではありません。でも、もし権限があって、試せる環境にあるなら、ぜひやってみてください。
特にGPT-5.2になってから、この使い方がさらに強力になりました。なぜかというと、「超長文」を処理する能力が格段に上がったからです。
以前のモデルだと、たとえば半年分のチャットログみたいな膨大なデータを読み込ませると、途中の内容を忘れてしまうことがありました。これを専門用語で「Lost in the Middle(ロスト・イン・ザ・ミドル)」現象なんて言ったりするんですが、要するに、最初と最後は覚えているけど、真ん中の情報を読み飛ばしちゃうんです。