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学歴万能時代の終焉…じゅそうけんが分析する「高学歴文系の行き止まり」と、残された“医学部再受験”という逆転ルート

 かつて、東大や京大といった最難関大の文系学部を卒業することは、人生の「勝ち確」を意味していた。しかし、令和の労働市場において、その威光はかつてないほどに陰りを見せている。大企業の歯車として汎用性の低いスキルに甘んじ、AIの台頭に怯えながら、自身の「代替可能性」に絶望する高学歴文系たち。そんな彼らが、閉塞感に満ちた現状を打破する究極の劇薬として見出したのが「医学部再受験」という選択肢だ。

 学歴とキャリア、そして日本社会の階級構造を鋭い視点で抉り続ける学歴活動家・じゅそうけん氏が、なぜ今、トップ層の文系エリートたちが再び受験票を手に取るのか、その構造的な背景と、待ち受ける非情な現実に迫る。

 みんかぶプレミアム連載「コスパと予後から考える学歴論」

目次

「東大・京大卒」という切符の無効化。なぜ彼らは今、医学部を目指すのか

 日本社会において、「学歴」は長らく成功の切符とされてきた。

 特に東京大学や京都大学といった高偏差値の大学の文系学部を卒業すれば、そのままエリート街道を歩むことができると信じられ、それは再現性のあるルートと目されていた。

 しかし現実はどうだろうか。

 大手企業に就職しても、年功序列の中で昇進競争に疲弊し、離職してしまう人は少なくない。総合職の性質上、専門性の乏しさから転職市場でも評価されにくい。

さらに、AIやDXの波でホワイトカラーの仕事は効率化され、文系総合職の価値は相対的に低下している状況だ。

「高学歴なのに報われない」「本当にこのままで大丈夫なのか」

 このジレンマは、仕事に慣れ始めた20代中盤から30歳前後で顕在化する傾向にあるという。仕事にやりがいを感じられず、将来の安定も不安。そんな中で注目されているのが「医学部再受験」という選択肢だ。

 近年、社会人や他学部卒業者による医学部再受験の波が到来している。背景にはいくつかの要因がある。

1.医師の社会的評価と経済的安定性

 医師は依然として高収入・高安定という魅力的な要素を持ち合わせる職業だ。どれだけ社会性やコミュニケーション能力に乏しくても平均年収は1000万円を超え、景気変動にも強い。

 さらに、専門資格を持つことで「食いっぱぐれない」安心感がある。(職場を離れても資格パワーにより同水準で採用してもらえる)

2.リターンを考えると他の選択肢がない

 トップ校卒の文系が多く就職するような有名民間企業であれば、順調にいけば大体10年〜15年勤めれば医師の年収と変わらない水準まで届く可能性がある。

 続けることでその水準を得られるのであれば、当然別の選択をする場合は、最低でも年収面でその水準に達するか、が1つの試金石となるだろう。方針転換にあたってかける時間や労力を考えると、6年間という時間を投資するとしても、医師でしかリターンが見合わないと言った側面もある。

3.キャリアの再構築が可能な数少ない道

 文系出身者が30代で「専門職」に転じるのは難しい。しかし医学部は公務員試験のような年齢制限がなく、大学の学部合格によって専門職へ門戸が開かれる数少ない選択肢だ。これは他の資格試験やMBAにはない特徴となっている。

「専門性なきエリート」を襲う“代替可能性”の恐怖

 一体なぜ「救い」となり得るのか?医学部再受験がなぜ高学歴文系にとっての救いとなり得るのか。ここで重要なのは、単なる「逃げ」ではなく、構造的な問題への解決策になり得る点だろう。

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この記事の著者
じゅそうけん

ネット上で暗躍する学歴活動家。 「受験情報×エンターテインメント」をモットーにX(旧Twitter)やYouTube上で受験ネタを面白おかしく取り上げる。 2021年に大手金融機関を退職し、人生をかけて学歴と向き合うことを決意。国内のみならず海外の受験事情も勉強中。 株式会社JSK代表。XをはじめとするSNSコンサルティングサービスを展開。 著者に『中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略』(KADOKAWA)、『中学受験はやめなさい 高校受験のすすめ』(実業之日本社)がある。 本名は伊藤滉一郎。

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