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AIによる「令和版・就職氷河期」到来リスクにけんすう氏が警鐘 仕事が激減しつつある“Webライター”に生き残る道はあるのか

(c) AdobeStock

 AIの進化が止まらない。知的生産のあり方が問われ始めている中、インターネット黎明期から業界の最前線を走るけんすう氏は、「AIの衝撃は体感でネット黎明期の10倍くらい」とし、人間の聖域だった「思考」さえもコモディティ化するのではないかと語る。

 本稿では、同氏が肌で感じる「思考のアウトソーシング」というパラダイムシフトの正体や、AI時代に生き残るための生存戦略、愛用する具体的なAIツールに至るまで、激変する世界を楽しみながら勝ち抜くための知見を語っていただいた。全5回の第2回。みんかぶプレミアム特集「AIで稼ぐ『シン・仕事術』」第12回。

目次

AI普及で新人が不要になる? 令和版・就職氷河期の到来リスク

――先ほど「1人で10人分の仕事ができるようになった」というお話がありましたが、そうなると新人の仕事が代替されやすいのかなと感じます。これからの若い世代は、どうやって経験を積んだりしていけばいいのでしょうか?

 厳しい話をすると、いろんな会社の人たちが「AI時代に、どんな教育をすればいいのかわからない」という状態になっているので、、「今は採用しないでおこう」という選択をとっていたりするんですよね。

 教育の話だけじゃなく、「将来的にはその仕事がAIによって代替できるかもしれないから、採用をちょっと抑えておこうか」みたいになっているというか。

 逆に、デジタルのリテラシーが少ない人でもベテラン社員のほうが仕事の回し方をよく知っているので、AIを使うことで「めっちゃ楽になってる」という現実があるんです。人に仕事を頼むのと同じ感じでAIに仕事を依頼できるので、DXの時みたいに、パソコンが苦手だから進まない、みたいなのが意外とない印象です。

 そうなってくると、これまでは雑用などをやるために新人が結構必要だったけど、「別に新人いらないな」となります。なので下手をしたら、今後5年、10年ぐらいの期間の新卒の人は、就職氷河期ではないですけど、「谷間の世代」になる可能性は結構あるなと思っています。

――それは将来的に社会問題になりそうな気もしますね。では、厳しい時代の中で、個人の立場としてどうすれば自分の価値を高めることができるんでしょうか?

 経験値がない人がAI時代に何をするか?という問いは結構難しいなと思っていて・・・。

 僕も今、本などを書いているんですけど、AIを使うともう数倍の速度で書けるんです。けどそれは、「本を書いたことがあるからできる」んですよね。

 大体ここにこういう情報が欲しくて、今まで30分調べてたけど1分になりました、というようなことが色々積み重なって、数倍の速度が出ているわけです。一方で、そもそも本を書いたことのない人は、AIを使っても別にそこではスピードアップしないんですよね。

 経験を積んでいる人はてこの原理で、AIを使うことで数倍になり強いけれど、経験積んでない人はどうすればいいのか、という答えがあまり見つかりません。

 将来的には、本当の未経験者でもできる仕事が増えるかもしれませんが、その状態になると、「人はごく少数で、AIだけで良くなる」といった可能性もあるなと思うと……どうするのがいいんでしょうね。

24時間働くAIエージェントが「若手採用」を減らす残酷な現実

――ちなみにけんすうさんの会社では、若手の教育などはどうされているんですか?

 試行錯誤している状態ですね。ベテランというか経験を積んだ20代の社員が、今までだったら新卒が何人かいると指導して、簡単なところからやらせて、なんだかんだで5人いるとそれなりの物量で仕事が早くなるよね、というのがあったんですが……今は、1人で5台のAIエージェントを酷使したりとかしていますから。

 台動かすと、超絶スピードが早くて24時間稼働する新人5人分、みたいなものなので。しかも、「心」を考えなくていいわけですよ。モチベーションとか、この人の体調とか、やりがいとか考えないでできるので、圧倒的に楽で早いんですよね。そうなると、「それでいいじゃん」ってやっぱりどうしてもなってしまっているのが現状ですね。

――確かに、そういう中で人を雇って教育する動機づけは難しいですよね。

 そうですね。もちろん上手にやられている会社さんもあって、AI時代にこそ人をたくさん雇ったほうがいいという方針でうまくいっていたりもするので、多分その組織の練度などによるんですけど。

 ただ、まあ一般論的に言えば、人が少ないほうがマネジメントコストが低いってなっちゃうので。「この人数でどのぐらいの利益率が出ていればいいか」をみんなが計算し始めると、採用数は減りそうですね。

取材現場からライターが消えた? 編集者が「AIでいいじゃん」となっている

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