腐った佃煮で吐血、入院レベルの体調不良でも「締め切り&イベント」を優先…独身ハードワーカー・吉田豪が辿り着いた“生存確認システム”
プロインタビュアーとして、日々膨大な原稿とイベントをこなし続ける吉田豪氏。何があろうとも仕事を休まない「鉄人」が、先日、メルマガで吐血するほどの体調不良を報告し、読者に衝撃を与えた。明らかに体の異変を感じながらも、その間のイベントを完走し、原稿を書き続けた氏が今、改めて考える「健康」と、独身ハードワーカーゆえの「切実なリスク管理」とは。
みんかぶプレミアム連載「吉田豪の月イチ気になる話。」
目次
きっかけは一瓶の「カビた佃煮」。配信直前に狂い始めた健康の歯車
ボク、普段風邪は定期的に引くけれど、仕事を休むレベルまで体調を崩すことってまずないんですよ。コロナ陽性になったときですら、熱があるだけで原稿は普通に書けていたし、SHOWROOM配信もゲストなしの一人回にして一切休まなかった。年末年始にSHOWROOMのスタッフがどうしても休まなきゃいけないときもスタッフなしで配信していたし、良くも悪くも仕事を休まないのが当たり前な時代に生きてきたんですよね。それが先日、自分でも「これは本当にマズいな」という経験をしたんです。
きっかけは、配信番組『豪の部屋』前後のことでした。配信してたら視聴者から「顔色が悪い」「疲れてる」というコメントがあって、自分では「そんなことないのにな」と思ってたんですけど、確かにしばらく寝られてなくて、体力がかなり削られていた。その抵抗力が奪われている段階で、余計なものを食べちゃったみたいなんですね。
それが、いわゆる「ご飯ですよ」的な海苔の佃煮だったんです。数日前に見たら表面が白くなっていて、「あ、これカビてるな」とは思ったんです。でもボクは貧乏性というか、食べ物を捨てるのは有り得ないと思ってしまうタイプなので、表面をこそげ落として食べて、それで大丈夫だった。さらに数日後、そこにまたカビが広がっているのを見て、箸を突っ込んだあとに「やっぱりやめよう」と思い直して、そのまま箸を洗わずに納豆ご飯を食べちゃった。それが配信の直前のことで、帰宅してからみるみる体調が悪くなっていったんです。
「入院レベルの異変」それでも仕事を優先する業
深夜にはもう身動き取れないぐらいになってて、10分おきにトイレに駆け込み、食事も一切受け付けなくなってました。その後、メルマガで詳細を読んだ医者の友人に言わせると、普通に「即入院」のレベルだったらしいです。本当なら点滴を打って寝ているべき状態なんだけど、こっちには締め切りを引っ張っている原稿が二本もあるし、イベントも控えている。だからとにかく原稿を書かなきゃいけないのに、コロナのときは平気だったパソコン作業が今回は10分も開いていられない。少しやっては休み、また少しやって……で、結局は1日完全に動けなくなるほどの状態でした。
病院に行ったらコロナでもインフルエンザでもなくて、とりあえず感染症ではないらしいってことだったんですけど、病院から戻ったらさらに症状が悪化して、嘔吐したらそれが真っ黒なんですよ。検索したら胃が出血してるんじゃないかってことだったんですけど。しかも、洗面所まで間に合わなくて壁紙に直撃しちゃって、拭いても全然色が落ちない。もう完全に事件現場なんです。これはやばいと思いながらも、とりあえず写真を撮って後でメルマガにも載せました。この頃はポカリスエットしか受け付けない状態で、それなのに吐瀉物が真っ黒なのがやばいなと思って。その次に吐くときはトイレに向かったんですけど、やっぱり間に合わなくてまた壁紙を直撃。部屋がどんどん凄惨な事件現場になってきて、酸っぱい匂いも漂ってて、もう地獄でした。しかも、ずっと嘔吐の前兆としてのしゃっくりが止まらないから横隔膜がずっと痛くて、トイレにもしょっちゅう駆け込むから、原稿も書けないし眠ることもできない。ただひたすらしんどいだけ。
さすがにイベントはリモート出演にするか迷ったんですよ。でも、感染はしなさそうだし、出かける直前に嘔吐したからステージで吐かずに済みそうだと思って、フラフラになりながら自転車で渋谷のイベント会場に向かったんですよ。途中で体力の限界がきてタクシーに乗ろうかとも思ったけど、「ここに自転車を置いていってもなあ」と結局チャリで強行しました。イベント中も、何がつらいって「しゃっくり」が止まらないんですよね。あと、ボクはイベントや配信中にトイレに行かないことでも有名なんですけど、何度もトイレに立ち、会話しながらしゃっくりを続け、それでもどうにかイベントをやり切りました。ちなみに帰宅直後にも吐いてたんですけどね。後日、リリー(フランキー)さんからは「大根(仁)から聞いたよ、腐った海苔の佃煮食って血を吐いたんだろ」って言われましたけど、「あ、大根さんボクのメルマガを読んでるんだ」って、そこで気づきました(笑)。