元ドイツ証券副会長「2023年日経平均3万5000円、2年以内に4万円突破へ」あなたは”黒田シグナル”に気づけたか

2023年の日本経済について悲観的な見通しを述べている専門家は多い。そんななか、元ドイツ証券副会長は「2023年は日本経済復活のターニングポイントになる年だ」と大胆にも予想する。その結果として、年内に日経平均株価3万5000円、2年後には4万円になることもあり得なくはないというから驚きだ。みんかぶプレミアム特集「投資で爆速3000万&魅惑の銘柄28」の第1回ではその数字の根拠を氏に聞いた――。
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2023年で失われた30年は終わる
2023年という年は、失われた30年を終わらせる、日本経済にとってのターニングポイントになる年だと思っています。他の先進国が金融引き締めからのリセッションに突入するとみられているなか、日本ではまだ金融緩和が続いています。他国に比べてファンダメンタルズが優れているのです。
現に、IMFが2022年10月に発表した2023年の成長見通しでは、米国が1.0%、ユーロ圏が0.5%なのに対して、日本が1.6%、OECDの11月時点の見通しでも米国0.5%、ユーロ圏0.5%に対して日本は1.8%と予測されています。
なぜ2023年に日本の景気が好転するのか。足元の理由は2つあります。
1つは2019年10月の消費税8%から10%への引き上げが尾を引いていたこと。コロナ禍が起きたために忘れられていますが、この増税の悪影響がしばらく続いてきました。しかし2023年は、その影響が薄れていきます。