迫りくる恐怖の金融倒産連鎖…世界のアクティビストはこれから「日本の割安株を買いまくる!」最強の逆境銘柄リスト8
本稿で紹介している銘柄:第一建設工業(1799)、日本高純度化学(4973)、デンヨー(6517)、明星工業(1976)、鳥居薬品(4551)、ユタカフーズ(2806)、ワキタ(8125)、電気興業(6706)
シリコンバレーバンクを皮切りに銀行の経営破綻の連鎖が起きている。この状況で世界のアクティビストは何を考え、次の一手をどう企てているのか。プレミアム特集「株投資完全ガイド」第7回で、木戸次郎氏が解説する――。
目次
世界恐慌時と状況が酷似…世間は戦々恐々としている
全米16位の米シリコンバレーバンク(SVB)が経営破綻し、続いてニューヨーク州を拠点とするシグネチャーバンクで取り付け騒ぎが起こって破綻に追い込まれるという銀行の経営破綻の連鎖が起きている。
加えてスイスの大手金融グループ、クレディ・スイスの経営不安など世間は戦々恐々としている。
中には1929年の世界恐慌時と状況が酷似しているとか、まだまだ金融機関の連鎖破綻は続くとか、80年代起きたファースト・ぺンシルバニア銀行の破綻に似ているなどと論評は様々だ。
FRBもECBも市民生活ファーストで銀行破綻回避よりもインフレ抑制
私は1970年代に2度もオイルショックを経験しているが、子供のころにトイレットペーパーの争奪戦で長蛇の列に長時間並ばされたことと、狂乱物価という言葉だけが脳裡に焼き付いている。このころ日銀はインフレ抑制の目的で公定歩合を9%まで引き上げたが、結果的には景気が悪化して不況に陥ることとなり、消費者物価指数も73年に11.7%、74年には23.2%にまで急伸したが、むしろそちらに似ているように思えてならない。