今とバブルは全く違う…資産16億87歳現役デイトレーダー「5円の値上がりでもためらわずに売却せよ…」株高崩壊シグナルは

今の株高はバブルなのだろうか。バブルならいつ終わるのだろうか。プレミアム特集「日経平均4万円説!いつまで続くこの株高」第5回では、資産16億円の87歳現役トレーダー藤本茂さんが「今とバブルは違う」と説明する。「警戒が必要な局面に入ってきた」と警鐘を鳴らす。かつてのバブル、バブル崩壊を身をもって体験してきた藤本氏が語る、相場との向き合い方とは――。
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33年ぶりの高値に「やっと来た。遅すぎるくらいや」
日経平均株価の上昇が続く。6月には3万000円を超え、バブル期の1990年以来、およそ33年ぶりの高値となった。年明けから日経平均株価の高騰を予想していた87歳のデイトレーダー、藤本茂さんは、「やっと来た。遅すぎるくらいや」と話す。
一方で高値の局面が続いていることには、「警戒が必要な局面に入ってきた」とも警鐘を鳴らす。そこには、バブル期に現役の投資家だった藤本さんだからこその冷静な視点がある。
藤本さんは1986年、経営していた雀荘を売却し、売却資金を元手に専業投資家へと転身した。藤本さんが「投資一本で生きていく」と決めたのは、転換社債の面白さにのめり込んだからだ。
転換社債とは、償還させれば社債であり、途中で株式に転換することもできるという代物。株価が上昇すれば株式転換行使によるメリットを享受でき、下降しても額面通りで償還される。債権である以上、利息も受け取ることができる。
バブルでは資産4分の1に…「しばらくは何もやる気が起きなかった
また転換社債を株式に転換させた場合、一定の出資単位未満の株数である「端株」が生じることがあり、これらの端株については当日の市場価格で売却することができた(端株制度は2006年に廃止)。