130円台は買いだ……億トレーダーが語る「FXで勝つ人、負ける人」YCCの修正タイミング

「FXは危険ではない」。そう断言するのは、銀行で培った知識を生かして27歳で投資を始め、その4年後には資産1億円越えを達成した投資家・YS氏だ。ブログやTwitterなどでドル円の動向を配信し続けるYS氏に、FXで勝てる人と負ける人の差や、YCCの運用柔軟化が発表された中で2023年のドル円の動向をどう見通せばいいかについてうかがった。
FXは資金管理が命
「FXは危険だからやめたほうがいい」。こんな言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。ただ私は、資金管理さえきっちりできていれば、この世界で退場することはないと思っています。結局、FXで勝てる人と負ける人の差というのは、資金管理に尽きるのです。
もちろん、投資の世界で「勝ち続ける」ことはできません。どんな歴戦の強者であっても、必ず負けは経験します。ただ負けたときに、「なぜ負けたのか」を追求できる人はほんの少数しかいません。仮説を組み立てて売買し、それが間違っていれば検証する-、そんな地味な行為を繰り返せる人だけが、生き残っていくことができる世界です。
最近はどの証券会社も、さまざまなキャンペーンを打ってあの手この手で勧誘していますよね。甘い言葉に惹かれてやってくる人たちの中には、もともとお金を持っている人も少なくありません。ただ結構な確率で、何の根拠もないのにフルポジションを建ててしまうケースがあるんです。そういう人たちは機関投資家達のいいカモです。
いま私はレバレッジを10~14倍に設定していますが、初心者であればまず5倍程度に抑えておいたほうがいいでしょう。確かに初心者であっても、ドル円は上がるか下がるかですから、「25倍で設定したところ、大金を手に入れられた」というケースももちろんあります。しかし、そんな勝ち方に味を占めてしまうと、必ずその利益以上に損失を出す機会がやってきます。
しかも、初心者はまず損切りができません。何の根拠もなく勝った人は、同じように何の根拠もなく「戻るはずだ」と信じます。「損切りは大事だよね」とみんな口をそろえて言いますが、「言うは易し、行うは難し」です。人間は感情がある生き物なので、「最初は損切りなんてできない」と認識しておいたほうがいいでしょう。銀行に勤めていた私でさえ、すんなりと損切りできるようになるまでには6年かかりました。
「衆参同時解散でYCC修正」のストーリー
とはいえ私自身は、いまは基本的に損切りをしていません。いま損切りするとすれば、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が利下げを表明するなど、トレンドが変わるような事態が起こったときくらいではないかと思います。