大幅下落の可能性…「タワマン節税をぶっこわーす!」”増税教”岸田総理に高層マンション民震撼
東京都港区などの好立地にあるタワマンの供給はいまだに不足しており、価格が一向に下がらない。というのも、こうした好立地のタワマンには、節税を意識して購入する層が一定数いるためだ。
しかし購入後に住んでみて「こんなはずではなかった」と失望する人も多い。今回は、1億3000万円のタワマンを購入したA氏に話を聞いた。
資産価値と利便性、節税を意識してタワマン購入を決意
外資系金融機関に勤めるA氏は、36歳で年収が約2000万円にも達するエリートサラリーマンだ。慶應大学在籍中にアメリカ名門校に交換留学をして得た英語力を生かし、新卒採用で狭き門を突破した。30歳で結婚し、32歳でマイホームを買おうと決めた。タワマンを購入しようと決めた理由は、利便性と資産価値。また「タワマン節税」ができるのもA氏にとって魅力的だった。
固定資産税評価額は、建物の材料や施工方法による加点方式で決まる。そのため、同じ面積・材料・施工方法の建物であれば、東京にあろうが地方にあろうが、すべて同じ固定資産評価額になる。例えば、地方の時価3000万円のタワマンと人気エリアの時価1億3000万円のタワマンが全く同じ条件で作られている場合、固定資産税評価額は同じになるのだ。加えて、タワマンの高層階と低層階で価値は異なるのにもかかわらず、同じ条件であれば固定資産評価額が変わらない。A氏は妥協して中途半端な低層マンションを購入するよりも、資産価値が下がりにくく、固定資産税が安いタワマンを購入した方がよいと考えたのだ。
しかし、マンションを探していた2018年当時、タワマン人気で供給が追い付かず、常に品薄の状態だった。マンションの完成前に購入を検討しなければならず、考える時間を設けると売れてしまう。A氏は仕事も忙しく、なかなかゆっくり考える時間もなかった。2019年12月にやっと見つけた物件は、1億3000万円で若干予算オーバーだったが、2LDKで、36階建ての32階。駅から徒歩2分で利便性が高く、人気エリアの高層階なので将来的な値上がりにも期待できる。万が一、転勤になった場合には、賃貸にして家賃収入が得られるだろうと考えた。「Aさんの年収ならフルローンで購入できます!」という不動産業者の後押しもあり、完成前でモデルルームの内覧しかできず不安ではあったが購入を決めた。