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資産100億円のスーパー投資家が警鐘「3LDKのタワマンには投資してはいけない」…億万長者が実践する本当の不動産投資 

 映画プロデューサーやコンサルタントの肩書を持つ傍ら、大株主銘柄だけで約25億円の評価額の株式、約2000坪の不動産を所有するなど積極的な投資を行っている嶋村吉洋氏。「億万長者は不動産投資が大好き」と語る嶋村氏が、不動産投資の考え方と選ぶべき物件のポイントについて紹介する。  

※本稿は嶋村吉洋著『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金の仕組み』(PHP出版)から抜粋、再構成したものです。(全6回中の6回目)

第1回:山の手の億万長者から教わった「お金持ちの秘訣」…16歳で社会に出た少年が100億円を持つスーパー資産家になるまで

第2回:なぜ会社員ほど借金をするべきなのか…資産100億円のスーパー投資家が語る「普通の人間が億万長者になる」ために必要なステップ 

第3回:資産100億円投資家「ネットで知り合った人はあなたを助けてはくれない」…億万長者に必要なのは“3人の仲間” 

第4回:資産100億円投資家「億万長者が家でパーティを開くたった一つの理由」…億万長者は“17時からのセミナー”にも参加している 

第5回:幸せな億万長者は「直接儲かる投資」に興味を示さない…資産100億映画プロデューサーは何に投資しているのか

目次

億万長者はあちこちにビルやマンションを所有している 

 株式投資と同時に、私が重視しているのは不動産投資で、20代のときから続けています。 10代のころからビジネスと投資をしていた私は、資金の一部をとある金融機関に預けていたのです。ところがその金融機関が、経営破綻してしまいました。  

 その時代、金融機関が潰れることなんて想像していない人が多く、私もその1人でした。幸い預けていた資金のほとんどを取り返すことができたのですが、そのとき私は、自己責任を学んだのです。 

 自分のお金・資産は自分で守る。

 ではどうすれば? 考えた私は、山の手の億万長者の話を思い出しました。私の父は建築関係の仕事をしていて、その施主の一部に億万長者がいたのですが、私は子供の特権で、その方々にズケズケと資産状況などを質問したのです。  

 それでわかったことは、億万長者は不動産投資が大好きだということです。億万長者は、あちこちの一等地にビルやマンションを多数所有しています。最高級ブランドが入居する凄いビルの中をツッカケで歩いている人がいたら、その人がそのビルの大家さんかもしれませんよ(笑)。それからの私は東京を中心に、不動産を買い増していったのです。 

1億円の物件を買うには「1億円の現金」よりも「9000万円の借入」 

 不動産投資をよく知っている人には釈迦に説法ですが、不動産は借金という形でレバレッジをかけることが非常に重要です。平均的な人は勘違いしているのですが、不動産を買うためにお金を借りるのでなく、お金を借りるために不動産を買うのです。つまり、レバレッジをかけるために不動産を買うのです。 

 一般庶民が銀行に行って、「株を買うのでお金を貸してくれ」「債券投資をするのでお金を貸してくれ」「ビジネスを立ち上げるのでお金を貸してくれ」と言っても、なかなかお金を貸してはくれないはずです。  

 ところが、「不動産を買うからお金を貸してくれ」と言えば、金融機関はお金を融資してくれることが多いのです。  

 当たり前の話をしますが、1億円を貯めて1億円の不動産を買ったAさんと、1000万円を貯め、9000万円を借りることで1億円の不動産を買ったBさんとでは、資産が大きくなるスピードがまったく違います。  

 銀行から借りる借金の金利が1%。不動産投資のリターンが4%だとします。金利差は3%です。話を簡単にするために、空室率・金利の変動・税金・その他コストなどの計算は省きます。  

 1億円を貯めてから物件を買ったAさんには、1億円×4%の400万円が賃収として入ってきます。Aさんの収入は400万円。一方、1000万円を貯め、9000万円を借りることで1億円の不動産を買ったBさんは、まず1億円×4%の400万円が賃収として入ってきます。そこから銀行に対して9000万円×1%の90万円を返済します。400万円−90万円=310万円。Bさんの収入は、310万円です。  

 ここだけを見ると、Bさんの310万円より、Aさんの400万円のほうが良いように感じますね。でも、観点を変えてみましょう。Bさんが使った自分のお金は、1000万円です。1000万円を使い、310万円の利益を得たわけですから、利回りは31%になります。これって凄いことだと思いませんか? 

 さらに、Bさんが1つ目と同じやり方で、1億円の不動産を10件買ったとします。10億円×4%=4000万円。そこから銀行に対して9億円×1%の900万円を返済します。4000万円−900万円=3100万円。ここまでいくと、不動産投資を本業にできますね。  

同じ値段ならマンション一棟>ワンルームマンション  

 こういう話をすると、平均的な人は、「10億円はもちろん、1億円だって返すのは難しい。今の収入で買えるのは1000万円のワンルームマンションかな」などと考えます。不動産投資でうまくいかない人は、この考え方の癖を変えたほうが良いかもしれません。不動産を買った際に借りた借金の返済原資は、その不動産の賃収入です。  

 不動産を買った際に借りた返済の返済原資が、自分の労働収入だと思っている人は、不動産投資の規模を大きくすることができないと思います。自分の労働収入が返済原資だと考えていれば、その思考を銀行はすぐに見抜きます。  

 そうすると、ある程度まで不動産を買い増したときに、銀行はピタリと融資をしてくれなくなります。ご理解いただけますか?そして、「不動産を買った際に借りた借金の返済原資は、その不動産賃収入だ」と考えている人は、1000万円のワンルームマンションより、1億円の不動産を買います。  

 考えてみてください。1000万円の不動産も、1億円の不動産も、購入するための手間暇に変わりはありません。どうせ手間暇かけるなら、額が大きいほうが良いですよね?

 さらに言うと、仮に1億円のワンルームマンション(区分所有)と、10部屋あるマンション一棟物1億円があったとします。 

 経験がある不動産投資家は、1億円のワンルームマンション(区分所有)ではなく、10部屋あるマンション一棟物1億円を買います。ワンルームマンション(区分所有)の場合は、入居率が100%か0%で非常にリスクが高いのに対して、10部屋あるマンション一棟物は、仮に1部屋が空室になったとしても入居率を90%に保つことができるからです。  

「タワマン3LDK」への投資が危険な理由 

 さらにさらに言うと、鉄・木・コンクリート等に値段が付いたワンルームマンション(区分所有)は、時間が経つといずれ価値・価格がゼロ円に近づきます。それに対して土地+建物に値段が付いた一棟物は、時間が経つにつれて建物の価値がゼロ円に近づいても、土地の値段・価値は残ります。つまり担保力があると言うことです。  

 生活を切り詰めてなんとか頭金を作り、さらに融資を受けて、「俺、タワーマンションに3LDKの自宅を買ったんだ!1億円なんだよ!」などと言う人があなたの周囲にいませんか?  

 平均的な人は、「すごーい!」などと言うのでしょうが、世の億万長者は、「この人、大丈夫なのかな?」と、心から心配するわけです。  

嶋村吉洋著『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金の仕組み』(PHP出版)

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この記事の著者
嶋村吉洋

兵庫県出身。10代で起業し、実業家、投資家、映画プロデューサーなどさまざまな分野で多角的に活躍し、現在は投資家として、株式会社テレビ東京やオリコン株式会社など数社の大株主となり、ソーシャルビジネスコミュニティ【ワクセル】を発足。1,400名に及ぶコラボレーター(協力者)が参画し、100以上のプロジェクトを創出している。

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