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年間配当650万円投資家「銀行株が上昇トレンドになる」2024年の株式相場後半戦注目セクター・銘柄

本稿で紹介している個別銘柄:京都銀行(5844)、任天堂(7974)、名古屋銀行(8522)、トヨタ自動車(7203)、ふくおかフィナンシャルグループ(8354)、第四北越フィナンシャルグループ(7327)、光通信(9435)、積水ハウス(1928)

 2024年前半戦、日本では好調な企業業績などを背景に、1月15日の日経平均株価が1990年2月以来、33年11カ月ぶりに36000円台に乗せ、さらに3月4日には初の4万円台を記録した。

 しかし、2024年8月に入り日経平均は3日続落。8月5日には米景気懸念や円高でパニック売りが発生し、過去最大の4451円安となった。では、後半戦はどのように推移するのだろうか。

 前回に引き続き、ペリカン氏(X:@Pelican_Blog)に、2024年後半戦の展望などについて話を伺った。全2回の第1回。

目次

銀行株の収益源に対する評価次第では上昇トレンドも

ーー2024年後半戦の展望や注目ポイントについて教えてください。

 注目ポイントはやはり日本の金利動向です。7月末の日銀会合では0.25%の利上げが決まりましたが、今後も利上げが続くのであれば「銀行株」に注目していきたいです。なぜなら、金利上昇による景気の腰折れや賃金の上昇が続けば、2025年中には1%くらいに到達する可能性もあるからです。そうなれば、銀行株全体のさらなる株価上昇もありえるかもしれません。

 たしかに金利が上がると景気が減速し、消費に悪影響が出て、一時的に株価が下がる可能性が高いです。ただしこれが調整で済めば、金利上昇は銀行株にとって有利に働くようになると考えています。

ーーその理由とは?

 もともと昭和の頃は金利で儲けていた銀行ですが、それがなくなり、銀行の収益源は実質壊滅していました。しかし、金融ビッグバンをきっかけにいろいろな商品を販売できるようになり、メガバンク、地銀を問わず、儲ける手段が増えていきました。それに加え、かつてのように金利の収益が得られるとなれば、銀行株全体で増益が期待できるのではないかと予想しています。

ーーつまり今、日経平均暴落を経て、特定の銀行株というより銀行株全体の買い場がきているということですね。

 また、銀行株は配当利回りがよく、株主優待も充実しているところが多いので、インカムゲイン狙いで長期保有を前提に購入するのはありだと思います。ちなみに欲しかった銀行株がありましたが、ここ3、4年で3倍、4倍とどんどん上がっていったので、買うタイミングがありませんでした(笑)。

意外と知られていない地銀の強み

ーー今回の大きな下げを受けて、銀行株を買い増しする予定はあるのでしょうか?

 私自身、銀行株を多く保有しているので、新規購入ではなく買い増しが中心になっていくと思います。また金利での増益のほかに、銀行株は世界的大手企業の大株主であるという、強みがあります。

ーーその強みとは具体的に何ですか?

 京都銀行(5844)であれば任天堂(7974)名古屋銀行(8522)トヨタ自動車(7203)の大株主なんです。しかもその保有株数の時価総額が、銀行株の時価総額を上回っているなんてケースもよくあります。地銀でもそれくらいの莫大な含み益の株を持っていたりするので、金利による増益を含め、それらが評価されれば、銀行セクター全体の株価が大きく上向くのではないかと予想しています。

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この記事の著者
ペリカン

高配当株と株主優待を中心とした投資方法で、2019年にFIREを達成。2023年の配当実績は531万円。現在、自身のブログ「40代でFIRE!ペリカンブログ- 株主優待と高配当投資」にて、株主優待と高配当投資の有益な情報を発信中。(X:@Pelican_Blog)

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