昇進話を蹴って専業投資家の道へ…資産3億の敏腕投資家が明かす「至極のシンプル投資ルール」
1,000万円の軍資金を元手に、資産を約3億円まで増やした某哲也さん(X:@19830128to)。勝ち続けるためのルールはとてもシンプルに定めているという。全3回にわたって送るインタビューの第1回では、いかにして成功を収めたのか。失敗から学んだ勝ち筋、そして現在の「投資マイルール」について話を聞いた。
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東日本大震災がきっかけで東京電力の株価に興味
ーーまずは投資家になる前はどんな仕事をされていたのか教えてください。
新卒で製造業の会社に就職し、経理課に配属されました。サラリーマンとして8年働いた後、専業投資家に転身。それから約12年が経ちました。
ーー投資に出会ったきっかけというのは?
2011年の東日本大震災で東京電力の株価が10分の1に落ちたニュースを見たのがきっかけです。大変なことが起きているとはいえ、「電力会社は潰れない」と考えていたので、「今買えば将来株価が10倍になるかもしれない」と思いました。単純に「1,000万円を入れたら1億になる」と、当時の私は計算していたのです。
そして、東京電力について調べてみると、業績が安定している上、配当が2~3%あることが分かりました。普通のサラリーマンが退職金を受け取って買うような筆頭銘柄として挙がっていたほど優良と言われていたのです。当時の暴落はその人たちにとっても悲劇だったのではないかと思います……。
ーー東電との出会いが投資家人生の始まりだったというわけですね。その前は投資に興味はなかったのですか?
学生時代にマクドナルドでバイトをしていたので、優待で食事をする人を見ていました。そのため、「株式優待」には馴染みがありました。当時それを羨ましく思っていたのを覚えています。とはいえ、学生時代に投資をやってみようという気にはならず、東電との出会いが私を突き動かしました。
パチンコで稼いだ1,000万円をもとに投資
ーー軍資金はいくらぐらい用意されましたか?
1,000万円です。実は、働きながらパチンコを仕事として打っていました。本業の給料とは別に、パチンコだけで3年間で1,000万円ほど稼いでいたので、最悪その1,000万円がなくなったとしても生きていける状況でした。
ーー株で成功した人でプロとしてパチンコを打っていたという人は意外と多いですよね。
そうなんです。会社員としての顔で出会う人のなかにパチンコをプロでやっている人は一切いなかったのですが、いざ投資の世界に飛び込んでみると私は珍しい存在ではありませんでした。
1,000万円全てを東電に投資…その結果は
ーーところで、まさか1,000万円すべてを東電に投資していませんよね……?