フジ、京成電鉄、住友不動産・・・「コバンザメ作戦で利益確保」アクティビストの恩恵狙う銘柄3選

本稿で紹介している個別銘柄:フジ・メディア・ホールディングス(4676)、京成電鉄(9009)、住友不動産(8830)
「物言う株主」とされるアクティビストの活動が活発化している。アクティビストの究極的な狙いは、株価を上げて売却益を得ることであり、個人投資家はコバンザメとなり利益を上げられる可能性がある。アクティビストが大株主で株価上昇の期待感がある3銘柄を取り上げた。みんかぶプレミアム特集「注目テーマ株・銘柄リスト」第12回。
目次
東証の市場改革でアクティビストの動き活発化
2015年のコーポレートガバナンス・コード導入や東京証券取引所の市場改革を背景に、国内市場で「物言う株主」と呼ばれるアクティビストの活動が活発化しています。
かつては“身内で固めた取締役会で、株価も長期に渡りPBR1倍が割れて、「雀の涙」の配当で内部留保が順次積み上がる”という銘柄でも問題なく上場は維持されていました。しかしコーポレートガバナンス・コードの導入と東証の市場改革により、上場企業はガバナンス強化と株主還元、そして少なくともPBR1倍割れの回避が迫られるようになっています。
国内の「物言う株主」の元祖は、2000年代に話題となった村上ファンドです。当時はまだ、コーポレートガバナンス・コードは未導入かつ東証の市場改革も始まっていませんでした。しかし、現在のアクティビストは両者のお墨付きを得た形で活動しています。
ただし、アクティビストであってもファンドであり、究極の目的は投資先企業の株価が上がり売却益を得て投資家に利益を還元することです。このためアクティビストが保有する銘柄に投資をすることで、コバンザメ的に個人投資家も利益を上げられる可能性があります。