取得価格10倍に成功した億トレ兼業投資家が注目する「厳選4銘柄」公開

本稿で紹介している個別銘柄:タカトリ(6338)、プレミアグループ(7199)、霞ヶ関キャピタル(3498)、DAIWA CYCLE(5888)、フィットイージー(212A)
株式市場の売買高が減少し、売り圧力が強くなる「夏」。この時期に神戸投資勉強会を主催するキリン氏(@yudu1105)は、どのように動き、そして1億円を超える資産を築いたのだろうか。
キリン氏に過去の投資成功の具体的銘柄やその際の思考プロセス、そして現在注目する4銘柄などをうかがった。みんかぶプレミアム特集「夏枯れ相場を勝ち抜く!一流投資家の投資術」第6回。
目次
長い目で企業業績や株価から銘柄を探す
ーートランプ関税ショックを経た今、株式市場をどのように見ておられるでしょうか?
基本的に私はあまり相場の大局を予想せずに投資していますが、トランプ米大統領も中長期的に米国経済を強くするため、様々な政策を推進されていると思います。このため、個人的には全てがマイナスの政策とは考えていません。先日のトランプ関税ショックで一時的に大きく売り込まれた銘柄もあると思いますが、長い目で見て、あの企業の業績や株価は回復するだろうな、という銘柄を探して投資を続けるのが良いと思います。
約5倍で売却したタカトリでの成功体験
ーーこれまでの株式投資で成功例を教えてください。
タカトリ(6338)という精密切断加工機などを手掛ける奈良県の企業があり、大口受注の開示を頻繁に出している時期がありました。億単位の案件が将来のどの時期に売上計上予定であるという内容です。その頃の同社は50億円程度の売上規模で、1~2年後に売上貢献するであろう10億円規模の受注が開示されており、開示情報をエクセルでまとめて将来売上の予想をしていました。
そして、これらの売上が計上される頃には株価が反応するだろうという考えで投資を進めました。ただし、かなり地味な地方銘柄で人気薄の銘柄でしたので、株価はしばらくはほぼ反応しませんでした。また、決算発表後など、押し目の到来も多い状態が続いたのもあり、その都度買い増しを行い、ピーク時には資産の半分程度を同社に投資していました。
実は、そこまで集中するつもりもなかったのですが、なかなか上がらなかったのと、当時ほかに自信のある銘柄もなかったので結果的にそうなりました。
このように、そこまで深く分析ができていたわけでもありませんでしたが、最終的に受注が決算予想に反映されたタイミングで株価が跳ねて、そこで保有株を売却することができました。一番低い取得価格から見ると10倍になり、平均としては約5倍での売却となりました。ただし、こんな分かりやすい例はその後出会えていないので、あまりないとは思います。