TREホールディングス、五洋建設、太陽化学・・・50万円を1億円にした凄腕投資家が注目する厳選銘柄の「買い場」

本稿で紹介している個別銘柄:TREホールディングス(9247)、五洋建設(1893)、太陽化学(2902)、マイクロ波化学(9227)
日経平均は米国の関税政策や為替変動で不安定ながら、企業利益は過去最高を更新中だ。テクノロジー・AIや金融セクターで割安銘柄が目立つが、不透明感から買い場の判断が難しいと感じる人も多いかもしれない。
とはいえ、複雑な経済状況を見極めつつ、賢く投資するにはどうすればよいのか。
今回は、名古屋の長期投資家こと「なごちょう」氏(X:@Nagoya_Tyouki)に日経平均が下落したときの「買い場」でどんな行動を取るべきか話を伺った。
みんかぶプレミアム特集「夏枯れ相場を勝ち抜く!一流投資家の投資術」第5回。
(2025年4月21日取材)
目次
財務体質が盤石「TREホールディングス」の競争優位性
ーー現在のような不確実な市場環境下での投資戦略として、最適なアプローチをお教えください。
企業の財務状況や市場ポジションを重視することです。なかでも、景気悪化や関税の影響を受けにくい、堅実な銘柄を選ぶことが重要です。以下は、私が注目している3銘柄とその理由です。
TREホールディングス(9247)
産業廃棄物処理とリサイクルを手掛ける企業で、石川県に最終処分場を保有。能登半島地震の復旧需要を捉え、安定した成長が光ります。関税や為替の影響を受けにくい事業構造も魅力的かと。
業績と見通し
2024年1月の能登半島地震後の復旧需要が追い風となり、2025年3月期の営業利益は前年比約2.9倍の252億円を予想します。売上高は920億円から1000億円規模に拡大する見込みです。
公費解体や廃棄物処理の案件が業績を押し上げ、中京・関東・関西での土壌処理・工事も好調です。第3四半期では大幅な増収増益を達成しました。
配当は1株当たり16円を予定し、配当性向20%程度を目安に安定還元を目指します。自己資本比率は60%以上で、財務体質は盤石です。
事業の強み
最終処分場の稼働は、震災特需だけでなく、長期的な成長の柱です。国内の最終処分場は供給が限られ、新規参入のハードルが高いため、競争優位性が際立ちます。
また、廃石膏ボードのリサイクルやバイオディーゼル燃料の製造販売も展開し、循環型社会に貢献。ワンストップの土壌汚染対策(調査から工事まで)が強みです。
株価と評価
2025年4月21日の株価は終値で約1039円。2022年の高値(約2800円)から大きく下落しましたが、PBR約1.0倍、PER約7.5倍で、市場平均(PBR1.3倍、PER14倍)に比べ割安感が強いです。
理論株価は1159円との試算もあり、値上がり余地があります。最終処分場の希少性と環境規制の追い風で、長期投資に適した銘柄と言えます。5月7日の決算で復旧需要の持続性を確認しつつ、保有を続けるつもりです。
グリーンエネルギーに積極的な「五洋建設」の長期成長
ーー続いての銘柄は?