半導体、電力、TOB関連・・・元50億円ディーラーが明かす今後の激アツ!セクターと避けるべき投資先

本稿で紹介している個別銘柄:関西電力(9503)、中国電力(9504)、九州電力(9508)、北海道電力(9509)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、JT(2914)、ブリヂストン(5108)、CIJ(4826)
ニュースやSNSでは、しばしば「日経平均が4万円を超えるか、3万5000円まで下がるか」といった話題が盛り上がる。
しかし、50億円を運用していた元証券ディーラーの「たけぞう」氏(@noatake1127)は、「日経平均やTOPIXの上下に一喜一憂するよりも、個別銘柄や特定の業種の動きに注目するほうが投資のチャンスをつかめます」と語る。
その理由は、市場全体の動きは一部の大手企業に左右されやすい一方、企業の業績や市場環境の変化を捉えた投資が大きなリターンにつながるからだ。
では、具体的にどのようなセクター・銘柄に注目すべきなのか。たけぞう氏に今後の注目セクター・銘柄と逆に避けるべき投資先、そして優良株の特徴について話を伺った。
みんかぶプレミアム特集「トランプ関税 買い時?激動ニッポン」第7回。
(2025年7月21日取材)
目次
半導体、AI、電力、メガバンクに熱視線
ーーこれから注目したい業種についてお聞かせください。
半導体やAI関連銘柄に注目していますが、前回もお伝えしたとおり、指数連動型のETFや投資信託を買うのではなく、個別銘柄に注目するようにしています。
生成AIやデータセンターの拡大で半導体の需要は今後も堅調に推移するでしょう。そこで、特に注視していきたいのが、データセンターの急増に伴う電力需要の急拡大です。
日本のデータセンター市場は2025年以降も成長が続き、電力消費の問題が顕在化しています。この課題を解決する鍵は、原発を含む電力関連セクターにあります。
具体的には、関西電力(9503)、中国電力(9504)、九州電力(9508)といった電力会社に注目しています。これらの企業は、安定した配当利回りと原発再稼働の可能性から投資の魅力が高いです。
特に、データセンターが寒冷地に設置される傾向を考えると、北海道電力(9509)も見逃せません。これらの企業は、インフラとしての安定性に加え、脱炭素やAI需要といった長期トレンドに支えられています。
電力セクターは派手さはありませんが、確実な需要に応えるポジションにあり、今後数年は投資のチャンスだと考えています。
ーー安定性で言えば、銀行株もよさそうですね。
はい。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)のメガバンクは、増益傾向に加え、自社株買いや安定した配当が強みです。
最近の株価は約2カ月間横ばいですが、そろそろブレイクアウトすると見ています。ただし、大きく下落する可能性もあるので、リスクは考慮しておく必要があります。
それでも、銀行株は市場が不安定な時期でも比較的安定しているため、ポートフォリオに組み込んでおくと安心ですね。