インフレは今後も止まらない!資産10倍アップを実現したカリスマ投資家「日経平均が10万円到達する時期」

日本株の未来をどう見ているか。日経平均株価が4万円を突破するなど、経済は順調に成長を続けると期待する人も多いのではないか。
しかし、テンバガーを探す不動産屋氏(以下、テンバガー氏 X: @1FoeeK5dRS4flKn )は、「2025年は日本経済の『崩壊の序章』になるかもしれません」と警鐘を鳴らす。
彼の発言の真意とは何か。日本株の今後の展望はどうなるのか。今回はテンバガー氏に、2025年末の日本株の見通しと日経平均株価の目標水準について話を伺った。連載全2回の第1回。
目次
インフレ加速で現金は紙くずに
ーー注目された日米関税交渉の結果、日本への関税率は15%で合意しました。今後の見通しをどう考えますか?
トランプ関税については、市場はすでに織り込み済みだと考えます。実際、日本株への影響はほとんど見られず、市場は次の材料として中国の景気刺激策や欧州のエネルギー危機などに注目し始めている段階です。
ーーでは、日本の参院選の結果はどのような影響を与えそうですか?
参議院選挙の結果も、市場への影響はそこまでありませんでした。自民党・公明党の大敗がある程度予想されていたためでしょう。
ただし、今後はインフレがさらに加速する兆しが見られます。
選挙では、生活の苦しさから「もっとお金を配ってほしい」という声が目立ちました。民主主義ではこうした国民の声が政策に反映されやすく、結果としてお金の価値が下がり続ける構造が続いています。
多くの人がこの仕組みを十分に理解していない、あるいは「自分さえよければ」と考える人もいる中で、インフレは今後も止まらないと思いますよ。
法定通貨の下落には、株と不動産で抗え
ーーでは、具体的にどう動くべきでしょうか。
ここで注目すべきは、株式や不動産などの実物資産への投資です。
株式投資は、企業の一部を所有することに等しいです。多くの企業は借金を使って事業を拡大しており、投資家は間接的にそのレバレッジ効果を得られます。
同様に、不動産投資も借入を活用して資産を増やす仕組みです。インフレが進む環境では、こうした資産が通貨の価値下落に対する防衛手段になります。
ただし、こうした投資機会は資金力のある富裕層に有利に働く傾向があり、結果として貧富の格差が広がる可能性があります。
これまで日本は比較的平等な社会を維持してきましたが、米国の例を見ると、貧富の格差は日本とは比べものにならないほど大きいです。街中でホームレスにお金を求められることも珍しくありません。
グローバルな資本主義の競争原理が主流になる中、日本も徐々にその方向に進むでしょう。東証改革や経済産業省の取り組みも、資本主義をより健全に機能させるための動きです。
これまでの穏やかな社会主義的な構造は後退し、競争が中心の社会が標準になっていくと考えられます。
ーーこうしたグローバルスタンダードの流れは、投資環境にはどのような影響を与えると見ていますか?
インフレが進む中、現金を持つだけでは資産の実質価値が目減りします。だからこそ、株式や不動産への投資が重要になるのです。
とはいえ、すべての人が金融リテラシーを十分に持っているわけではありません。
日本ではまだ「株は怖い」「デフレが戻るのでは」といった声も多く聞かれます。それゆえ先行して動くことで、資産を増やす機会が広がるのです。