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化学、メガバンク、商社、TOB候補…億り人投資家が熱視線を送る下半期の「買いセクター」と「避けたい投資先」

本稿で紹介している個別銘柄:住友化学(4005)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、三菱商事(8058)、三井物産(8031)、丸紅(8002)、東洋倉庫(9306)武田薬品工業(4502)、第一三共(4568)、住友ファーマ(4506)、日本石油輸送(9074)、NTT(9432)、NTTデータグループ(9613)

 2025年の日本株市場は、国内外の経済情勢や地政学的要因により、大きな変動が予想される。なかでもトランプ政権の関税政策や世界経済の動向が市場に与える影響は見逃せない。

 一流の投資家は、どの業種にチャンスを見出し、どの業種を避けるべきか、そしてどの銘柄が成長の主役となるのかをどう見極めているのか?

 今回、株億太郎氏(@KabuokuTaro)に注目したい業種、避けるべき業種、そして成長が期待できる優良株について話を伺った。

 みんかぶプレミアム特集「『金利のある世界』の稼ぎ方」第2回。

(2025年8月8日取材)

目次

注目のセクターは、化学、メガバンク、商社

ーー今後注目したい業種についてお聞かせください。

 一般的には、成長が見込まれるハイテクやIT関連に目が行くと思います。たしかに、これらのセクターは話題性があり、短期的な値動きも魅力的に映るでしょう。

 しかし、市場の流れを見ると、出遅れているセクターにこそチャンスが潜んでいることが多いのです。

ーーそのセクターとは?

 1つが化学セクターです。

 化学業界は、素材や資源関連の基盤産業として、景気の影響を受けつつも長期的な安定性があります。特に、最近の市場では他のセクターに比べて出遅れ感が強く、割安な銘柄が多い印象です。

 例えば、住友化学(4005)のような企業は、新素材や高機能素材の開発で再評価される可能性があります。資源価格の変動や為替の影響を受けやすいものの、グローバルな需要の底堅さを背景に、じわじわと注目を集めつつあります。

 次に、金融セクターにも注目したいですね。

 とりわけ地方銀行やメガバンクは、株価が割安に放置されているケースが多く、統廃合や業務効率化による収益向上が期待されます。金融引き締めが進めば、金利上昇による収益改善がダイレクトに反映されるでしょう。

 例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)三井住友フィナンシャルグループ(8316)みずほフィナンシャルグループ(8411)のいわゆるメガバンクは、配当利回りも高く、短期的な値動きを逃しても長期保有で安定したリターンが期待できます。

 さらに、地方銀行はM&Aの動きが加速する可能性があり、思わぬ株価上昇のきっかけになるかもしれません。

 最後に、商社も引き続き注目セクターかなと。

 商社は、物価が上昇しようが下落しようが、手数料ビジネスで安定した収益を確保できる強みがあります。

 ウォーレン・バフェット氏が日本商社株に投資していることも話題になりましたが、三菱商事(8058)三井物産(8031)丸紅(8002)といった大手商社に加え、特定のニッチ分野に強みを持つ兼松(8020)のような企業も興味深いですね。

 また、商社はグローバルな取引網を活用し、どんな経済環境でも利益を出しやすい構造を持っています。配当利回りも高めで、長期投資家にとって安心感のある選択肢と言えるでしょう。

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この記事の著者
株億太郎

株式投資歴30年以上。バブル崩壊の大損から、割安株・配当重視の投資哲学を確立。機関投資家が見逃す「優良な無名銘柄」の発掘を得意とし、毎朝約300もの銘柄をチェックしている(@KabuokuTaro)

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