「日経平均10万円も絵空事ではない!」億り人投資家が予測する日本市場の「かつてないシナリオ」

本稿で紹介している個別銘柄:トヨタ(7203)、東京エレクトロン(8035)、栗田工業(6370)、東レ(3402)、古河電気工業(5801)、藤倉化成(4620)
2025年も下半期に突入し、国内外の経済動向や政策の影響で、市場は大きな変動を迎えそうだ。
日本株の年末までの動きが気になる投資家も多いはずだが、一体どのように推移していくのか。
そこで今回は、株億太郎(@KabuokuTaro)氏に、2025年末までの日本株の見通し、日経平均株価の目標水準、そして相場の転換点を見極めるポイントについて話を伺った。連載全2回の第1回。
(2025年8月8日取材)
目次
需給や外部要因に左右される日本株
ーー2025年末までの日本株の見通しについて、株億太郎さんの見解をお聞かせください。
2025年の日本株市場は、株価が割安に見える銘柄が多く、投資のチャンスだと考える方が多いかもしれません。
PBRやPERが低い企業が目立ち、特に内需関連、防衛、資源エネルギー分野は安定した需要に支えられ、堅実なリターンが期待できそうです。
しかし、実際はそう簡単ではありません。
景気は楽観視できず、企業の業績もバラバラです。例えば、2025年第1四半期の決算では、一部の大手企業が好成績を上げた一方、全体的に慎重な見通しが目立ちます。
具体例として、トヨタ(7203)、東京エレクトロン(8035)、栗田工業(6370)、東レ(3402)などの有名企業でも、市場の反応はまちまちです。
よい決算でも株価が下がったり、業績が悪くても上がったりと、需給や外部要因に大きく影響されているようです。
日本株に海外マネー殺到も、年末にはプラマイゼロに
ーートランプ政権の関税政策への警戒感も見られますよね。
そうですね。関税強化が現実となれば、輸出関連企業の収益に影響が出る可能性があります。一方で、興味深い動きとして、米国の株価調整に伴い、海外投資家の資金が日本株に流入している兆候が見られますね。
ーーその兆候とは?
直近10数週にわたり、外国人投資家の買い越しが続いていて、特に日経平均の主力銘柄を中心に資金が集まっています。この流入は、割安感のある日本株をヘッジ先として捉える動きの一環かもしれません。
ですが、この資金の流れは一時的で、年末までに流入と流出が相殺され、トータルではプラマイゼロになる可能性が高いと私は考えます。
流入資金は余剰資金によるもの、流出資金は利益確定売りが主であり、短期的なトレードが活発化する相場が続くと予想されます。