東電、東京ガス、三菱重工、IHI・・・億り人投資家が警告する!下半期の“悲惨シナリオ”

本稿で紹介している個別銘柄:東京電力ホールディングス(9501)、東京ガス(9531)、三菱重工業(7011)、IHI(7013)、加藤製作所(6390)、東京エレクトロン(8035)、タスキホールディングス(166A)、三菱ガス化学(4182)
2025年も下半期に入り、日本株市場は国内外のさまざまな要因で波乱含みの展開が予想される。
経済成長や企業業績の上昇を期待して市場に飛び込む投資家も多いが、実体経済と株価のズレや、海外の政治・経済イベントの影響が強く、相場はひと筋縄ではいかない可能性もある。
それでも、的確な戦略と重要なイベントを見極めることで、リスクを抑えつつリターンを狙えるのが一流の投資家だ。
今回は、株億太郎氏(@KabuokuTaro)に、2025年後半の日本株市場を揺さぶる注目のイベントと、不安定な相場を勝ち抜く投資戦略について話を伺った。連載全2回の第2回。
(2025年8月8日取材)
目次
トランプ関税で日本株の投資チャンス到来?
ーー2025年後半に注目すべきイベントについて伺います。
トランプ関税は、日本企業にとって二重の影響を与えると見ています。
まず中国向け輸出に依存する企業、例えば自動車や電子部品関連には厳しい環境となる一方、米国との同盟関係を背景に、日本が有利な貿易条件を得る可能性もあります。
私は、トランプ政権の関税強化が中国経済に打撃を与えた場合、日本企業が市場シェアを拡大する機会を得ると見ています。
2025年の年末頃には、関税の影響が明確になり、輸出関連企業や半導体セクターの株価に変動が生じるでしょう。
特に、8月末のジャクソンホール会議では、FOMCの方向性が示唆され、為替や金利を通じて日本株に影響を与える可能性があります。
金利1%で銀行・保険株が輝き、不動産株が泣く
ーー日本で注目すべきイベントについてはいかがでしょうか?
これまで低金利が投資家に好まれてきましたが、2024年3月のマイナス金利解除後、2025年後半には短期政策金利が1%程度に上がるとの見方があります。
特に10月や12月の日銀の政策決定会合では、金利上昇のペースや国債購入の縮小が焦点になるでしょう。
金利が上がると、銀行や保険会社の収益は改善しますが、不動産会社や借入金の多い企業には負担が増えます。
また、円安が進むと輸入コストが上がり、インフレ圧力が高まり、コンビニやスーパーなどの消費関連株に影響がでる可能性があります。